FC町田ゼルビアが12月13日に町田市内で2015シーズン街頭報告会とJ2昇格祝賀会を催し、相馬直樹監督とトップチームの選手らが参加した多くのサポーターらとともに昇格の喜びを味わい来季のJ2残留を誓った。
写真(撮影 : 山本真人、安永能美)=昇格祝勝会で、必勝ダルマを手に持つ相馬直樹監督と下川浩之社長
旧市庁舎跡地の町田シバヒロで雨天の中16時から行われた街頭報告会は、レプリカユニホームなどを身につけたサポーターや同市職員など約600人が参加。特設テントの舞台で初めに守屋実相談役が昇格の喜びと応援への感謝の挨拶、来季も指揮を執る相馬監督は「足もとの悪い中こんなに大勢お集まりいただきま誠にありがとうございます。また、シーズン通してみなさんの応援や支えがあったお陰で、最後にみなさんとヒヤヒヤ、ドキドキ、そしてぬか喜びなど色んなことを分かち合うことができました。来季はJ2に残留のために選手、みなさんと戦っていきたい」と喜びと意気込みを話した(写真左)。
その後、選手一人ひとりが前に出てあいさつ、サポーターらはチャントで大きな声援を送った。入れ替え戦で全3得点を挙げた鈴木孝司選手は発熱で体調不良にもかかわらず「みなさんの声援がきつい場面で背中を押してくれゴールにつながった」と笑顔を見せ、キャプテンの李漢宰選手は「J2の舞台で自信を持って自分たちらしく躍動する姿を少しでも多く見せたい」と来季への意気込みを話した。最後に平智広選手会長が「天皇杯のゴールや入れ替え戦のシャットアウトなど満足できる1年でした。これからがスタートなので引き続き応援をよろしくお願いします」と締めのことばを述べた。その後選手らは客席におり参加者全員で記念撮影(写真右)、サポーターとハイタッチをして会場を移動した。
昇格祝勝会でサポーターと交流
18時30分から原町田のホテルで行われた昇格祝賀会には、石阪丈一町田市長を初め同クラブのスポンサーやスポーツ関係者、サポーターなど350人が参加した。
最初に守屋相談役が「監督や選手が夢に向かって1年間精進して昇格を実現するために闘ってきました。そういう選手たちを後押ししてくださったサポーターの皆さんを初めとするゼルビアファミリーのオールパワーの結果が昇格に結びつきました。ありがとうございます。私たちは今後、さらにこの街で50年後も100年後もあり続けられるクラブになれるように努力していきたいと思います」と開会の言葉を述べた。続いて相馬監督が「我々の選手、スタッフはJ2に上がると頑張ってきましたが、皆様が支えてくださったからこそ、頑張れました。本当に、ありがとうという言葉を言いたいです。また、ゼルビアを支えてくださった皆様には『おめでとう』という言葉で感謝と祝福を込めたいと思います。きょう、一緒にJ2昇格を祝えることが本当にうれしくしく思います」と挨拶した。その後、下川浩之社長とともに昇格祈願の青色のダルマに目を入れた。
来賓を代表して石阪丈一町田市長が「皆さん、おめでとうございます。1年間サポートしてくださりありがとうございます。正直言いますと、昇格できてホッとしております。2007年に関東リーグ1部で優勝しJFLに昇格する中でこのチームと心中するしかないと思いスタジアムを直したりしました。今後、J1昇格になればさらなるスタジアム基準がありますが、頑張りますので 皆様もご支援をよろしくお願い致します」と笑顔で将来の支援を約束した。
その後、立食形式のパーティーとなり、参加者は、選手に写真撮影やサインを求めて歓談、つかの間の交流を楽しんだ。
会場では、サポーターが選ぶ『ZELVIAアウォーズ2015』の表彰式も行われ、MVPには入替戦第2戦でPKを阻止するスーパーセーブほかリーグ最少失点に貢献したGK髙原寿康選手、ニューヒーロー賞はDF増田繁人選手、ベストいぶし銀賞は李選手、ベストスマイル賞(ホームタウン部門)はMF稲垣雄太選手、同(ホームゲーム部門)はMF大竹隆人選手が選ばれた。MVPの髙原選手は「みんなが守備をしてくれたお陰で失点が少なかったのでチームメイトに感謝したい」と笑顔。2年連続いぶし銀賞だった李選手は「ことしは年寄りの賞ではなく、MVPを狙っていましたが、それは来年に取っておきます」と会場を笑いを誘うコメントでなごませた。その後、下川社長が涙をこらえながら天皇杯で活躍し兵役で退団するDFペ デウォン選手を称え「兵役を終えた2年後には戻ってきて」と懇願、ペ選手は「戻ります」と力強く応えると会場から大きな拍手がわきあがった。
クラブは1年間支えてもらった感謝として、コールリーダーの武藤駿介さん、試合運営を手伝うボランティアスタッフの告井健二さん、FC町田ゼルビア後援会の丸山祐司さんの3人を表彰、選手が花束を贈呈した。
フィナーレには選手を代表して李ャプテンが「このような場で皆さんに最高の報告ができたことをうれしく思います。1年間、どんな時も僕たちを支えてくださり本当にありがとうございました。苦しい中でもJ2昇格を勝ち取ることができましたが、これはあくまでもスタートにすぎません。来年、J2の舞台で堂々と戦う姿をお見せすることを約束しますので、応援をよろしくお願いいたします」と、感謝の言葉を述べた。