J3・FC町田ゼルビアがAC長野パルセイロに1対1 : 得失点差で優勝逃し入れ替え戦に出場

151123zelvia 10J3リーグ最終節(第39節)の6試合が11月23日に行われ、逆転優勝の可能性を残すFC町田ゼルビアはアウェイの長野市の南長野運動公園球技場でAC長野パルセイロと対戦した。町田は64分に先制点を奪われたがエースのFW鈴木孝司(#9)が74分に同点ゴールで追いつき1対1で引き分けた。
勝ち点が同じで得失点差が上回る首位のレノファ山口は、町田の試合終了時には1対2でガイナーレ鳥取に負けていたが、アディショナルタイム終了間際に山口が2点目を決めて追いついたため、自動昇格の優勝は山口に決また。2位の町田はホーム&アウェイで戦うJ2・J3入れ替え戦に出場する。
入れ替え戦の相手は21位の大分トリニータで、第1戦は11月29日12時30分から町田市野津田の町田市立陸上競技場、第2戦は12月6日12時30分から大分市の大分銀行ドームで行われる。

写真(撮影 : 山本真人、安永能美)=2位と決まり悔しさをにじませてサポーターに挨拶する町田イレブン

 


151123zelvia 01町田の前節までの成績は23勝8分け4敗勝ち点77、トップの山口と勝ち点は同じだが、得失点差が26と大きく開いている。逆転優勝するには、山口が敗戦して町田が引き分け以上か山口が引き分けで町田が勝利するという他力本願で、絶対に負けられない。
一方の長野は前節の敗戦で3位が確定したが、昨年は2位で入れ替え戦に出場し敗退した悔しさをバネに今シーズンは昇格目標に闘った意地をホーム最終戦で見せたいところだ。
連休の最終日で町田から大勢のサポーター応援に駆けつけ、選手バスの入場時に大きなコールをかける(写真左上)など試合前から熱い応援を繰り広げ、球技場では7,317人が観戦した。
151123zelvia 03町田は、前節出場停止のDF土岐田洸平(#10)とDF増田繁人#15)が復帰、ケガで離脱し天皇杯4回戦でようやく途中出場を果たしたMF大竹隆人(#13)がベンチ入りした。試合は、立ち上がりから両チームとも中盤で体を張った激しいボールの奪い合いが続き(写真右)セットプレーなどのチャンスは作るが、決め手を欠き前半を0対0で折り返した。
151123zelvia 06後半も前半と同様の流れがしばらく続いたが、64分に長野がカウンターからMF佐藤悠希(#7)が先制ゴールを決めた(写真左中)。町田は70分にMF重松健太郎(#39)に替えFW久木野聡(#39)を投入、すると74分にコーナーキックの攻撃の後、MF森村昂太(#29)のクロスに孝司がヘディングで合わせて同点に追いついた(写真右下)。
151123zelvia 07その後、長野は前線の選手を3人交代して反撃、町田も87分にFW戸高章(#23)を下げFW中村祐也(#11)を入れて追加点を狙ったが、ゴールを割れず1対1で試合終了となった。

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終了間際、長野の攻撃を防ぐ町田守備陣

試合後、選手らはピッチに座り込んで試合独行中の山口の結果を待っていたが、山口敗戦の誤報にわく客席を見たベンチメンバーらがピッチに入ってきたため、選手らが「優勝」と勘違いしてゴール裏に一気にかけつけ喜びを爆発させた。しかし、すぐに誤報に気がつき競技場全体が静まりかえるハプニングが起きた。
試合後の会見で町田の相馬直樹監督は「多くの方々に長野まで来ていただき感謝しています。一緒に喜びたかったが、勝利をつかめず優勝できませんでした。今回サポートしていただいた方は次の2試合もサポートしていただきたい。ぬか喜びになってしまったが、勝つ力がもうひとつ足りなかった。早く気持ちを切り替えてファイティングポーズをとれるような状態に持っていく必要がある。これまでやってきたことをピッチの上で表現できるようにしていきたい」と悔しさをかみしめ、
入れ替え戦については
「長野が挑戦して破れなかった壁で、簡単ではない。だが、我々は(勝ち点が離された)苦しい状況からここまでくることができた。J3のライバルたちに戦って磨かれてきたので、全力で相手にぶつかり残り2戦を昇格を目指して最善を尽くしたい」と話した。