FC町田ゼルビアが運営するレストラン「ゼルビア×キッチン」が町田市野津田町919の自由民権資料館東側に9月28日オープンする。ゼルビアの選手やアカデミー組織に所属する子どもたちに健康や発育に配慮した食事を提供するとともに、地域の人たちに健康に配慮した食を提供することを目的にオープンするもので、選手だけでなく一般の人にも開放するのはJリーグでは初めてという。
写真=「ゼルビア×キッチン」の外観
このレストランは、世界に羽ばたくアスリートを食の面から応援しようと「食と健康」「子どもたちに夢を」「町田から世界へ」をコンセプトに計画されたもの。
レストランは、のべ床面積約150平方mで72席の店舗と約70平方mで20席のテラスからなっており、客席は木を生かした内装でカジュアルで温かい雰囲気。客席の一部は仕切られる方式になっている。壁面にはゼルビアの選手やスタッフの写真も飾られ、サポーターや市民に喜ばれそうだ。
利用者は、和洋中のバラエティーに富んだ80種ほどのメニューが並んだ棚から好きなものを選んでお盆に取り、レジで精算するビュッフェ方式で、メニューは季節や仕入れた食材によって変更する。メニューにはそれぞれに栄養素やカロリーを表示してあり、価格は80円から700円程度。
メニューは、栄養士などの専門家が子どもの発育や健康などを考えるとともに、食べる楽しさと食育にも配慮しており、家庭的な味付けだ。地元産の野菜を使っており、今後は地元の契約農家と協力し、子どもたちの農業体験も行う予定で、
収穫した野菜は「ゼルビア×キッチン」で使うという。また、合成洗剤を使わず弱アルカリイオン水など弱酸性で消毒、残飯を肥料に変換して畑に戻すなどのリサイクルにも配慮している。
25日には開店式が催され、雨の中多くの関係者が訪れた。テラスでは株式会社ゼルビアの下川浩之社長、町田商工会議所会頭でFC町田ゼルビア後援会の深澤勝会長、日本プロサッカーリーグの中野幸夫専務理事とアカデミーからアンダー15の佐藤隆選手、チアリーディングスクール西尾和さんとスクールの西尾心君、宝君の3兄弟がテープカットをしてオープンを祝った。
下川社長は「20時過ぎに練習が終わる育成世代の栄養補給がこれまで大変だった。3,4年前から考えていたが、場所が見つかりようやく実現できた。専属栄養士のパワー、ローカロリー、ヘルシー、ビューティーの4つの要素でメニューを考えてくれました。子どもたちがさまざまなメニューの中から選ぶことで食育につながり、5年後、10年後にここに戻ってくるようになればうれしい。ここは事務所、練習場、グラウンドにも近いので、選手も利用すると思うが、サポーターも練習見学や試合前後にぜひ利用してもらえれば」と話した。
式には相馬直樹監督も訪れ、「アスリートは練習、栄養、休養が大切。特に栄養補給はタイミングが大事だが練習場からも近く、クラブがそういった点を考慮して力を注いでくれることはありがたい」と喜び、早速試食、「おいしい」と話しながら舌鼓を打っていた。
営業時間は、11時〜22時(ラストオーダー21時30分)。年中無休。