川崎市中原区の等々力陸上競技場で7月7日にJリーグプレシーズンマッチが行われ、川崎フロンターレが日本代表・香川真司を擁するドイツのブンデスリーガ1部ボルシア・ドルトムントと対戦した。試合は、MF香川(#23)が前半5分で先制ゴールを上げたのを皮切りにドルトムントが6ゴールを決めて0対6で川崎Fに圧勝した。
写真(撮影 : 桑山輝明、山本真人)=36分、香川が2点目のゴール
J1は第1ステージが6月27日で終わり、7月11日から第2ステージが始まる。ドルトムントはシーズン前で、この対戦は強化を兼ねたアジアツアーの一環で、互いにシーズンを前にした親善試合だ。
同会場で行われた前日のドルトムントの練習にも5,000人を超えるファンが集まる人気で、会場には川崎Fのサポーターはもとより、ドルトムントの黄色のユニフォームや日本代表の青のユニフォームを着た大勢の観客が詰めかけ、24,650人が観戦した。会場周辺のフロンパークも両チームのチームカラーをあしらった七夕飾りを並べたり、ドイツ料理を販売し人気を集めていた。
川崎Fは、第1ステージのレギュラーとサブ組に加え負傷明けの大島僚太(#16)、GK西部洋平(#21)、DF實藤友紀(#2)、FW小林悠(#11)が出場、ドイツから帰国して古巣に戻ったMF田坂祐介(#35)ら22人がが出場した。ドルトムントは前日から合流した香川、セレッソ大阪からレンタル中のMF丸岡満(#31)など登録22人のうち21人が出場した。
試合は、先発の香川が5分にヘディングでゴールを決めると会場全体から大きな拍手とコールが起き、香川の活躍を温かく迎えた。その後、川崎Fがボールを支配する時間がしばらく続き、FWレナトが個人技でゴール前に持ち込みシュートする場面も見られたが、36分に香川が追加点を決めて2対0で前半を折り返した。
ハーフタイムで川崎Fは3人交代、ドルトムントは丸岡を除いて10人が交代し、ここからドルトムントが本領を発揮した。
MFピエール E オーバメヤン(#17)が53分と57分に続けざまにゴール、59分には丸岡もゴールを決め、6分間で3点をゲット。80分にもFWジョン スタンコビッチ(#2)にだめ押しのゴールを決められ、6失点となった。
川崎Fは54分に後半出場の小林がドルトムントのゴール前で相手DFに当たったこぼれ球に反応してゴールネットを揺らしたものの、判定はオフサイド。何度かあったシュートチャンスをものにできず、無得点に終わった。
試合後、両チームの選手全員が競技場を一周、観客席から大きな拍手が送られていた。
試合後の会見で風間八宏監督は「すばらしい体験ができた。
シーズン前にこういうすばらしいチームと当たれたことで、われわれがめざすものが選手に明確になるはずで大きなプラスになる。50m走ったら5歩の差があるというのが実感。この5歩をどうやって縮めていくかを、みんなでしっかりやっていかないといけない」と満面の笑顔で感想を語った。
川崎Fは、第2ステージ第1節の7月11日19時からFC東京とホームで対戦する。