明治安田生命J1第10節の7試合が5月6日に各地で行われ、川崎フロンターレは川崎市中原区の等々力陸上競技場でサンフレッチェ広島と対戦した。川崎Fは3分に先制されたため、攻勢をかけ広島の2倍以上の14本のシュートを打ったが、相手の最終ラインの堅い守りを崩せず0対1で敗戦、3連敗となった。
ACLに参戦する4チームの試合が6月3日のため順位は暫定で1つ下がり6位に後退、1試合少ない首位浦和レッズとの勝ち点は9と引き離された。
写真=前半3分、広島MFドウグラス(#9)の先制ゴール
大型連休最後のデイゲーム。2敗している川崎Fは、4位の広島に勝利して上位との差を詰め連敗を止めたいところだ。競技場には21,141人が入場した。
川崎は、前節で退場処分のDF車屋紳太郎(#20)が出場停止、FW小林悠(#11)がウォーミングアップ中のけがのためベンチスタートの予定だったFW船山貴之(#15)が急きょスタメンに変更、怪我のGK西部洋平(#21)に代わり新井章太(#30)が公式戦初出場となった。
試合は、3分に中盤で川崎Fの守備の連携ミスでこぼれたボールを拾った広島が一気に川崎Fゴールに攻めMFドウグラス(#9)が前に出ていたGKを抜くループ状のヘディングシュートで先制した。事故のような先制弾の後、川崎は相手陣内でパスを回してボールを保持、広島にゴールを含めて2本シュートを許すのみと圧倒的なボールポゼッションでペナルティーエリア付近まで攻め込んだ。しかし広島の堅い守備に阻まれゴールネットを揺らすことができず、前半を0対1で折り返した。
後半、川崎Fは前半よりもさらに細かくパスをつなぐが、ラストパスにつながらない時間帯が続いた。広島は、54分にベテランのFW佐藤寿人(#11)に替え、若手のFW浅野拓磨(#29)を投入してカウンター攻撃をするが、川崎Fの守備陣が落ち着いて対応して追加点を与えない。
3連敗を避けたい川崎Fは、ショートパスで相手の守備のほころびを見つけるだけでなくときおりミドルシュートも交え9本のシュートを放ったが、いずれもGK正面や相手にクリアされて無得点に終わった。
試合後の会見で川崎Fの風間八宏監督は「ナイスゲーム、バッドスコアにつきる。前半はシュートチャンスがあったが一手間かけてシュートを打たなかった。自分たちがチャンスを作りながら仕留め切れない。そこのところの質、あるいは意識を高めていくところが大事だと思う」と試合を振り返った。
それに対し先に会見した広島の森保一監督は「連戦の中で先制点を奪う。守備をしっかり固め、逃げて勝ち切るサッカーをできたことがきょうの収穫だと思っています。僕も自分が守備的な特徴のある選手でしたし、今日はピンチがたくさんあったと思いますが、おそらく守備の選手は非常に楽しみながら守備をしていたと思います。我々の守備のアイディアを持ってしっかり予測して、相手の攻撃を止めていこうと伝えたが、そこを選手はやってくれたと思います」と余裕の表情で話した。
川崎Fの次のホームゲームは、5月20日19時からナビスコ予選リーグ第5節でモンティディオ山形と対戦する。リーグ戦のホームゲームは5月23日19時からの第13節でサガン鳥栖と対戦する。