AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2014ラウンド16の1回戦(ファーストレグ)の試合が5月6日と7日に行われた。グループリーグH組2位の川崎フロンターレは7日19時から等々力陸上競技場でグループF組1位のFCソウルと対戦、後半2度リードしたが、守備のミスから終了間際の90+3分に逆転弾を奪われ、2対3で惜敗した。
写真=終了間際、FCソウルに逆転を許しピッチに座り込むFW大久保嘉人(#13)
5年ぶりに決勝トーナメントに進出した川崎Fは、14日アウェイで行われる第2戦を有利にするためホームで勝利したいところ。5月3日のリーグ戦を欠場した司令塔のMF中村憲剛(#14)が復帰、スタメン出場した。連休明けの平日の夜だったが、競技場には川崎Fのサポーターを中心に9,161人が来場、熱い応援を繰り広げた。
試合は前半の立ち上がりから川崎Fが攻撃的な試合運びで、早い時間帯でミドルシュートやコーナーキックのチャンスを得てリズムをつかんだ。川崎Fは得意の短いパス回しで再三チャンスを作り出し11本のシュートを放つが、相手の守備に跳ね返され得点は生まれなかっものの、ソウルにシュート数0と得点機会をほとんど与えず、0対0で折り返した。
試合が動いたのは49分。ソウルのDFをかわして前線にボールを運んだFW大久保嘉人(#13)のクロスにFW小林悠(#11)が豪快に頭で合わせ待望の先制点を奪い(写真左)サポーターを沸かせた。しかしその2分後、FCソウルのFWエクスデロ セルヒオ(#9)にゴールを許し同点となった。ホームで負けられない川崎Fは、61分にペナルティエリアで倒されたFWレナト(#10)がPKを決めて2対1と再びリードした。
だが、昨年のこの大会準優勝しているソウルは、ここから意地を見せ猛攻。連戦の疲労が残る川崎Fの選手らがしのぐ時間が続き、83分にDFキム チウ(#7)に同点ゴールを与えた。さらに表示されたアディショナルタイムが終わる間際、川崎Fは相手GKから前線に出されたボールの処理に遅れ、MFユン イルロク(#7)に決勝点を奪われ、ソウルにアウェイゴールを3点与える手痛い敗戦となった。
試合後の会見でFCソウルのチェ ヨンス監督は「体力を消耗する60分過ぎの失点が2にならなかったところがポイント。勝って終わるのが精神的に大切」と試合を振り返ったのに対し、川崎Fの風間監督は「結果だけがついてこなかった」とした上で「我々のしてはいけないことは、(ミスで負けたことを)引きずることです。一番大事なことは忘れて次に向かうこと。そこのところは選手がしっかり解消してくれると思います」と選手をかばい、気持ちの切り替えの重要性を話した。
ラウンド16の後半にあたる第2戦(セカンドレグ)は5月14日19時30分からソウルワールドカップスタジアムで行われる。