「文化財防火デー」の1月26日、狛江市元和泉2丁目のむいから民家園(狛江市立古民家園)で消防演習が行われ、狛江消防署や消防団、ボランティアなどが参加、逃げ遅れた人の救助や消火訓練などを行った。
写真=旧荒井家住宅主屋めがけて一斉放水
この訓練は、貴重な文化財を火災から守ろうと例年行われているもので、この日は車両4台、消防署員15人、消防団員4人、災害時支援ボランティア8人、民家園の自衛消防隊4人に加え、同園のボランティア約10人が参加した。
午前9時30分に同園にある市指定文化財の旧荒井家住宅主屋から出火したという想定で、同園の自衛消防隊が119番に通報、消火器を使って初期消火にあたるとともに(写真左上)、屋根の上部に設置されたドレンチャーや備え付けの消火ホースで放水を行った。続いて通報で消防車がかけつけ、逃げ遅れた人を主屋から救助(写真右)、災害時支援ボランティアがタンカで運んだあと(写真左下)、屋根をめがけて一斉に放水した。普段は静かな園内は、緊迫した雰囲気に包まれ、訪れた人たちも緊張した様子で訓練を見つめていた。
藤原孝幸署長は「昭和24(1949)年のこの日に法隆寺の金堂の壁画が焼失したのがきっかけに文化財保護法が制定された。狛江市内には先人が築き上げた文化財があるので、それを守り伝えるために、こうした訓練は欠かせない。これからも貴重な文化財を市民と一緒になって守っていきたい」と話していた。