FC町田ゼルビアは1月18日に町田市野津田の町田市立陸上競技場で相馬直樹新監督と新加入選手14人を発表した。相馬監督が4年ぶりに復帰するほか、選手はベテランGK相澤貴志、MF太田康介、MF向慎一のほか期限付き移籍組のFWアンデルソン、DFユ デヒョン選手など2013年の主力メンバーがチームを離れ、ユースから初めての昇格など新たに14人が加入する大型補強となった。
写真(撮影 : すべて山本真人)=相馬新監督(前列中央)と新加入選手
会見には下川浩之社長、丸山竜平・強化部長、相馬監督と新入団選手13人が出席(写真左)。下川社長は「ユースから1人、大卒の選手が5人、他クラブから8人の(欠席した李漢宰選手を含めて)合わせて14人の新入団選手を迎えることができました。2013年はJFLで結果が出ずに最終順位4位で終え、今季新たに誕生したJ3リーグでスタートすることになりました。昨日、Jリーグの実行委員会があり、ガイナーレ鳥取とゼルビアはJ2を経験 したチームということで、ぜひJ3を引っ張ってくださいという言葉をいただきました」と挨拶。
続いてことし強化部長に就任した丸山氏が「4年前の相馬監督の時に私はコーチで一緒に仕事をしました。順位はJ2昇格条件を満たしていたものの、スタジアムがJ2の基準には及ばず昇格を断念しました。その頃はチームとしてものすごく一体感がありました。その後、いろいろな監督を迎えクラブとしてもプラスアルファになっていますが、(ことし)J2をめざすには、チームがどれだけ一体になれるかが大事だと考えました。少し時間がかかるかもしれませんが、一度原点に立ち返り、クラブとしてチームとして、何が必要かを考え、相馬監督ならクラブとして同じ方向を向くことができると思っています。町田は少年サッカーが盛んな街ですので、子どもたちにとって、もちろんおとなにとっても、魅力あるチーム作りをしてJ2に戻り、そこでしっかり戦えるチーム作りをしたいと考えています」と説明、会見に参加した13人の選手の経歴と特徴を紹介した。
相馬監督は「自分自身もクラブも、選手も4年前とは違います。みんなの力を合わせ『今週のゼルビアの試合見た? また見に行こうよ!』 と言ってもらえるようなチーム、クラブにしたいと思っています。ピッチ上で選手が生き生きと思い切ってチャレンジし、躍動する姿をぜひ毎試合見せられたらと考えています。1試合でも多くそういう試合をして、力を付けて上のステージに上がっていきたいです。満員の野津田(町田市立陸上競技場)で試合をやりたいと思っています」と抱負を述べた。
新たに加入したのは、高原寿康(たかはら・としやす/33歳/GK/元所属チーム・清水エスパルス)、李漢宰(リ・ハンジェ/31歳/MF/FC岐阜)、星野悟(ほしの・さとる/24歳/DF/ザスパクサツ群馬)、遠藤敬佑(えんどう・けいすけ/24歳/FW/ザスパクサツ群馬)、中島康平(なかじま・こうへい/24歳/FW/FC岐阜)の完全移籍組5人に加え、レンタル移籍組では2年ぶりに町田に来る鈴木崇文(すずき・たかふみ/26歳/MF/ファジアーノ岡山)、吉井直人(よしい・なおと/26歳/DF/カターレ富山)、原田圭輔(はらだ・けいすけ/25歳/DF/ベガルタ仙台)、新卒は石川喬穂(いしかわ・たかお/22歳/DF/国士舘大)、島崎恭平(しまざき・きょうへい/22歳/GK/桐蔭横浜大)、垣根拓也(かきね・たくや/22歳/MF/立命館大)、戸高弘貴(とだか・ひろき/22歳/FW/立命館大)、望月理人(もちづき・まさと/21歳/DF/早稲田大)に加え、ゼルビアユースから初昇格した千葉奏沙(ちば・そうた/18歳/GK)の14人。
会見後の囲み取材で相馬監督は「僕自身、いろいろな経験で幅が広がったと思います。みなさんに支えてもらい『まちクラブ』としてスタートした町田の原点を大切にして、みんなで上をめざしたい」と話し、鈴木崇文選手は「出場機会を求めて町田に戻ってきた。以前は足りなかった守備の部分で成長した姿を見てもらいたい」と話した。
チームは20日から全体練習を行い、25日にチームスローガン、ユニフォームなどの新体制を発表して3月のJ3開幕に備える。