伊藤宏樹選手が現役引退:最終戦でセレモニー、多くのファンに送られ等々力のピッチ後に

131207hirokifron 07川崎フロンターレの伊藤宏樹選手(#2)が今シーズン限りで現役引退することが発表され、12月7日に川崎市中原区の等々力陸上競技場で行われたJリーグ第34節の試合後に催された「ホーム最終戦セレモニー」で引退セレモニーが行われた。またこの日、初めてJリーグの得点王になった大久保嘉人(#13)選手に、サポーターから大きな青いダルマがプレゼントされ、目入れ式が行われた。

写真(撮影 : 山本真人ほか)=サポーターに挨拶する伊藤宏樹選手


131207hirokifron 03ホー ム最終戦のセレモニーは選手やスタッフ全員が出席して開かれ、武田慎平社長が「前節の大分戦、きょうの試合にしびれました。サポーターのみなさんの熱い応援があってACLも手に入れま した。まだ天皇杯も残っていますが、来季はもっと強くなります」と1年を振り返り、サポーターに感謝の言葉を述べた。(写真左)また川崎フロンターレ後援会会長に就任した福田紀彦市長は「一番下にいたこともあったと思うが、ここまで上がってきました。来年はもっと上へあがるために一緒に応援しましょう」とタオルマフラーを振って挨拶した。
131207hirokifron 02式典前には、自身最多の26ゴールをあげ、得点王を獲得した大久保選手に、
サポーターからチームカラーの大きなダルマが贈られ、大願成就の目入れも行われた。(写真右)
今シーズン限りでユニフォームを脱ぐことになった伊藤樹選手の引退セレモニーは、これまでの活躍をビデオで紹介、武田社長は「ヒロキは私と同期の2001年にフロンターレに入り、苦しかった時代をともに過ごしたので特別な感慨があります。選手としてではなく、これからも一緒に仕事をしたいと伝えました」と新たな道筋が示された。また11年間一緒に過ごした現キャプテンの中村憲剛選手は「宏樹さんが率先してみんなを引っ張ってきたのでチームがここまで成長できた」と話し、はなむけとして伊藤選手の腕にキャプテンマークを巻いて別れを惜しんだ。会場には、現役組の横浜FCのMF渡辺匠選手、FC町田ゼルビアのGK相澤貴志選手、既に現役を引退している、かつて
長身ディフェンダートリオとして「川崎山脈」の異名をとった箕輪義信さん、佐原秀樹さんに加え今野章さんら元チームメイト9人もかけつけ、次々と花束を渡して労をねぎらった。
131207hirokifron 01伊藤選手は「13年間続けてこられたのは、スタッフ、サポーター、家族のおかげで、いまは感謝の気持ちでいっぱいです。等々力(競技場の試合)はきょうが最後ですが、まだ試合(天皇杯)が3つ残っています。
先ほどもらい泣きしてしまいましたが、(シーズンが終わるまでプレーを続けるので)涙はお預けです」と目を赤くしながらも、笑顔で元旦までの活躍を誓っていた。その後、選手・スタッフとサポーターがそれぞれ胴上げを行い、これまでの健闘を称えた。
伊藤選手はこの後、21時近くまで、トラックに並んだサポーター1人1人に握手をして別れを惜しんでいた。
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