「狛江古代カップ第23回多摩川いかだレース」(いかだレース実行委員会主催)が7月14日に催され、趣向を凝らした手作りのいかだ86艇が参加、時折夏の日射しが照りつける多摩川でスピードやアイデアを競いながら、にぎやかに交流を楽しんでいた。注目のタイム部門はチームラフティーが2位に3秒という僅差で逃げ切り、12連覇を達成、大会記録を更新した。企画部門はフラダンスの水上パフォーマンスを披露した駄倉町会青年部が最優秀賞を獲得した。
写真=手作りいかだでにぎわう川面
このレースは多摩川に親しみ、他の地域の人と交流しようと催されている狛江の夏の名物行事として親しまれている。
通称五本松のスタート地点で9時20分から行われた開会式では鈴木達雄実行委員長、高橋都彦狛江市長の挨拶に続いて、タレントのダニエル・カールさんが選手宣誓を行った。
ことしは狛江市内外から昨年より10艇多いいかだが参加、10時から6〜8艇ずつ12グループに分かれて約1.3km先の宿河原堰手前のゴール地点をめざした。
いかだの中には、テレビの連続ドラマ「あまちゃん」にちなんだものや恐竜、サメが後部にかみついたモーターボート、アベノミクスにちなんだ3本の矢をあしらったもの、世界遺産となった富士山の絵を背景にしたものなどさまざまないかだが登場、川岸に詰めかけた見物客を楽しませた。
第11レースには11連覇中のチーム・ラフティーが登場、他のいかだもラフティーを倒そうとへさきを並べて懸命に力漕する白熱したレース展開となった。ラフティーは他のいかだに衝突するなどのアクシデントに見舞われたが、追いすがるいかだを懸命に振り切り、昨年より4秒遅い11分03秒でゴール、わずかな差で優勝を果たした。
ラフティーの巣鴨信男代表は「今日は、(コース取りで)いかだがぶつかるアクシデントがあリ、タイムがのびなかったが、優勝できてうれしい。来年も胸を貸すつもりで、みなさんの挑戦をお受けします」と余裕の表情で話した。
企画部門で初めて最優秀賞を受賞した駄倉町会青年部の名古屋奨さんは「いかだの外観を考えるのではなく、自分たちがいかだの装飾となってパフォーマンスを見てもらい、乗るのを楽しもうと思っていたので、驚いています」と笑顔で話していた。
レースの結果
レース部門
▽一般=優勝 チーム・ラフティ(11分03秒)、2位 ハートフルおやじファミリー号(11分06秒)、3位 鶴見川育成会(11分42秒)
▽レディース・ジュニア=優勝 狛江六小いかだファイターズA(14分46秒)、2位 狛江六小いかだファイターズZ(15分35秒)、3位 稲六ボーイズ(16分36秒)
▽学生=優勝 ボーイスカウト狛江第1団ボーイ隊(25分59秒)
企画部門
最優秀賞=駄倉町会青年部、優秀賞=狛江六小いかだファイターズB、企画賞=東京土建多摩西部支部青年部、狛江六小おやじーず、西生田中おやじ&ボーイズ、狛江六小いかだファイターズ探検隊、生田保育園おやじの会
国体の炬火も採火
ゴール地点のステージでは表彰式のほか、9月に開かれるスポーツ祭東京2013(第68回国民体育大会・第13回全国障害者スポーツ大会)のための炬火採火イベントも行われた。板の上で木の棒を回転させて火を起こす古代の道具を使って、新潟県長岡市川口地区の住民や市民、ボーイスカウトなどが火起こしに挑戦。参加者たちは懸命に棒を回すもののなかなか火がつかず、回りの観客から盛んな声援が送られていた。ようやく火がつき、ステージ中央の炬火台に火を移し、川口地区の住民が起こした火と、小菅村の火祭りで使われた火とを合わせて、国体の開会式の炬火に使われる。