JリーグがFC町田ゼルビアに新設の理念推進費5000万円を支給:チーム活動存続を支援


121225jrigurinen 01Jリーグは「理念推進費」をこのほど新設、12月25日にJリーグの中野幸夫専務理事が町田市役所を訪れ、石阪丈一市長とFC町田ゼルビアの下川浩之社長に面談、ゼルビアに初の理念推進費5000万円を支給することを伝え、目録を手渡した。

写真=目録を手に握手する(左から)中野幸夫Jリーグ専務理事、下川浩之ゼルビア社長、石阪丈一町田市長


理念推進費は、地域に根付き地域から愛されるクラブを目指すなどのJリーグ理念の普及活動やアカデミー(下部組織)の運営を支援するために創設されたもの。
中野専務理事は「今季はJ1が18チーム、J2が22チームで、当初から考えていた40チームに達し、J2とJFLの入れ替え制度を導入した。このため、降格するJ2チームがJリーグの理念と下部組織を維持できるよう支援する必要があると考えている」と説明、「町田市には、Jリーグの理念を理解して立派なスタジアムを建設していただき感謝している。以前から町田市はJリーガーが数多く排出しており、アカデミーが充実している。ゼルビアはこのままアカデミーを維持し、地元に愛されるチームとして存在してもらいたいので、理念推進費を活動資金にあててほしい」と話すとともに、「観客動員をもっと増やしてほしい」と付け加えた。

石阪市長は「今回の話に喜んでいます。ゼルビアはまだまだ観客動員が少ないが、JFLJ時代に5〜6,000人も入ったことがあるので、もっと観客が増えるよう引き続き支援していきたい」と述べた。
下川社長は「とても感謝しています。J2優勝金より高い金額をいただくことになったが、1年で昇格することで期待に応えたい。また、1万人のスタジアムを満席にするように努力したい」と気持を引き締めていた。
Jリーグによると、理念推進費は使途の考え方を示すだけで、実際の使用はクラブに委ね、後でチェックするとしている。また、2013年以降もJ2からJFLへ降格するクラブに支給する方針という。
ゼルビアの今季予算は約4億6千万円だったが、来季はJリーグからの配分金1億円がなくなるほか、入場料収入も減少すると予測される。下川社長によると、1年でJ2復帰するために来季は2012年の予算を若干下回るくらいで維持したいとしており、現在、大手スポンサーに現状維持をしてもらえるよう精力的に営業活動を行っているという。