地域のために尽くした人を表彰しようと10月14日、あさお区民まつりの会場で4回目の「麻生区地域功労賞」の授賞式が行われ、川崎市麻生区白山の松尾茂治さん、同多摩美の岡村克彦さん、同虹ヶ丘の山口隆さん、同王禅寺東の小野辰哉さん、同王禅寺東の久保倉良三さん、同片平の土方貞雄さん、栗木町内会のグリーン栗木の6氏1団体が表彰された。
また、2012年夏の全国高校野球選手権大会で松井裕樹投手が奪三振記録を達成、ベスト8に進出するなど全国的な話題を提供し区のイメージアップに貢献した学校法人桐光学園に特別功労賞が贈られた。
写真=前列左から桐光学園小塚良雄理事長、滝峠雅介麻生区長、土方貞雄さん、岡村克彦さん、後列左から「グリーン栗木」の会員、小野辰哉さん、松尾茂治さん、山口隆さん
地域功労賞は同区が2008年度に制定した制度。区内で地域や区のイメージアップなどに貢献する活動に地道に取り組み、他の表彰制度に該当しない個人または団体に対し区が光を当てて功績を称えるもの。町会、自治会などから候補者を募集して区町会連合会、区社会福祉協議会、区文化協会役員などで構成する選考会で受賞者を選ぶ。ことしは初めて特別功労賞を制定した。
多くの区民に賞を知ってもらおうと2008年から区民まつり当日に野外の特設ステージで表彰式を行っており、瀧峠雅介麻生区長が、所用で欠席した久保倉さんを除く5氏2団体の受賞者に賞状と記念品を手渡した。
受賞の選考理由
○松尾さんは、2006年から新百合グリーンタウン全街区の共催行事などをビデオ撮影して手の込んだ編集技法で制作した映像で広報活動を行って地域の魅力を発信し、映像の観賞を通して他街区の人たちとの交流やふれあいを深めることに貢献している。
○岡村さんは、2003年から多摩美の「市民健康の森」で周辺町会などとともに緑地保全活動のリーダーとして活躍、「多摩美の山トラスト基金」設立に尽力、町内美化活動推進の中心として活動している。
○山口さんは、2004年から地域の各年代が利用する「虹ヶ丘小学校コミュニティルーム」の管理指導員のほか老人会会長、虹ヶ丘小学校教育推進会議委員などを務め、保護者やPTA校外委員などとともに地域の安全マップづくりを行うなど、安心・安全・住みよい街づくりの様々な活動に行っている。
○小野さんは、王禅寺周辺にある研究用原子炉の水漏れ事故をきっかけに2000年頃から地域内の住民で「原子炉等監視委員会」を設立。委員長として廃炉に向け原子炉設置者に対して粘り強く活動を展開、2006年にすべての核燃料が撤去されるまで活動を続けた。また、防犯力の強化に向け周辺の町会・自治会、PTAなどとともに地域防犯連絡会議を設立して防犯パトロールの実施や情報交換に力を注いでいる。
○久保倉さんは、2002年ごろから「日吉谷戸ホタル保存会」会長として毎年6〜7月中旬に生息地の監視活動を行い、見学者の対応に務めているほか、「王禅寺源左衛門谷特別緑地保全地区」の緑地保全活動に携わる。また、柿生中学校内にある柿生郷土資料館支援委員長として柿生地区を中心に同中と連携した文化の継承に努めている。
○土方さんは、片平地区土地整理組合長として地域の農業従事者を束ね、長年にわたる交渉の結果、事業を完了させて片平中地区の発展に多大な貢献をした。土地整理組合解散後は、片平管理組合を設立し区域の維持管理に努めるほか、白鳥神社の復旧や片平会館の建て替え事業などにも尽力した。
○「グリーン栗木」は栗木町会にある団体で、年2回地域の公園、調整池、街路樹の草刈り、低木の刈り込みなど清掃活動を行い、街並みの保全に務めている。地域の美化活動は、犯罪を抑制する安全・安心な街づくりにも大きな貢献をしており、地域住民から感謝されている。
特別功労賞の選考理由
○桐光学園は、2012年に野球部が夏の甲子園ベスト8、サッカー部がインターハイベスト8、男子バスケットボール部と陸上部がインターハイ出場、美術部がまんが甲子園入賞、ダンス部が日本高校ダンス部選手権大会出場などスポーツ・文化クラブが全国レベルで活躍した。また2011年3月に、災害時の一時避難場所として学校施設を開放する防災協定を川崎市と締結したほか、地元の栗木町内会開催の防災訓練にも参加するなど地域で活動している。