多摩川の多摩水道橋下流の狛江市側河川敷で8月24日、「狛江多摩川灯ろう流し」(多摩川灯ろう流し実行委員会主催、狛江市観光協会後援)が催され、訪れた約500人の見物客たちは夜の川面を彩る約550基の光を静かに見つめて、亡くなった人をしのびながら昔ながらの夏の風物詩を楽しんでいた。
会場の河川敷には17時過ぎから次々と市民が訪れ、灯ろうの申し込みを受け付けるテントでは故人の供養を申し込む人もいた。
日が落ちて暗くなり始めた18時30分過ぎ、狛江市仏教会に所属する市内の6寺院の僧りょによる読経が流れるのに合わせて灯ろうを流した。川にこぎ出した屋形舟では積み込みこんだ灯ろうのろうそくに次々と点火、小田急線多摩川鉄橋付近から川面に浮かべた。灯ろうが静かに水面を照らしながら光の帯をつくると、川岸をうめた見物客たちは、波と風でゆらめく光の模様の変化をうっとりと眺めていた。法要会場のテントでは、焼香をする人が大勢並び、亡き人の面影をしのび、めい福を祈っていた。