ライスボウル:オービックが関西学院下し連覇、史上最多の5回優勝

120103ricebowl 001アメリカンフットボールの日本一を決める第65回ライスボウルが1月3日、東京ドームに約25000人の観客を集めて開かれ、社会人代表のオービック・シーガルスと学生代表の関西学院大学ファイターズが対戦、逆転に次ぐ逆転の白熱した試合の末にオービックが38対28で勝ち、2連覇を果たした。 オービックの優勝は史上最多の5回目。最優秀選手(ポール・ラッ シュ杯)には、昨年に続きオービックのクオーターバック(QB)菅原俊選手が選ばれた。

写真=第4Qの8分41秒に自ら走り込んで再逆転のタッチダウンを決めたオービックのQB菅原。最優秀選手に選ばれた

試合は、第1クオーター(Q)5分40秒に関学のラインバック(LB)望月麻樹が先制のタッチダウン(TD)。関学のペースで試合は進んだ。
第2Qに入っても関学の攻勢は続いたが、オービックも2分0秒にキッカー(K)金親洋介(#1)のフィールドゴール(FG)で反撃、これに対し関学は7分40秒にQB畑卓志郎(#18)が自ら15ヤードを走ってTDを決めてオービックを突き放し、14対3で前半を終えた。
後半に入ってオービックは徐々に地力を発揮、第3Qの6分24秒にQB菅原からワイドレシーバー(WR)森健太郎(10)へのタッチダウンパスが決まり、さらに2ポイントコンバージョンで3点差に迫った。一方、関学も14分30秒にK大西志宣(#3)のFGで再度点差を広げるなど、両チームとも一進一退の攻防を展開した。しかし、第4Qはオービックのペースとなり、開始早々の5秒にQB菅原が自ら走り込んでTD、さらにK金親のトライフォーポイントが決まり逆転に成功した。その後、5分0秒に関学がK大西のFGで再度逆転したが、8分41秒にQB菅原が再びTDを奪って逆転、さらにインターセプトをきっかけに10分38秒にQB菅原からWR阿南孝仁(#25)、13分9秒にQB菅原からWR木下典明(#18)への2つのタッチダウンパスが決まり、関学を突き放した。関学も14分11秒にQB糟谷啓二郎(#11)からWR南本剛志(#80)へのタッチダウンパスを決めて学生王者の意地を見せたものの、反撃もここまで。社会人王者の壁を打ち破ることはできなかった。
大橋誠ヘッドコーチは「非常に苦しい戦いだったが、ひとつずつプレーを完成させることに集中した結果、勝つことができ、社会人王者の意地を見せられた。来シーズンは史上初の3連覇をめざして新しいチームづくりをしていたきたい」と振り返っていた。
最優秀選手に選ばれた菅原は「チーム全員の力で優勝を勝ち取ることができた。チームも東日本大震災の影響でグラウンドが使えなくなるなど影響を受けたが、この場に立てることの幸せを感じています」と喜んでいた。