天皇杯・川崎フロンターレが3回戦に進出 : 延長にもつれ込みアルテ高崎に辛勝

111009fron01第91回天皇杯全日本サッカー選手権大会の2回戦が10月8日から12日に行われた。2回戦から参加する川崎フロンターレは、8日に川崎市営等々力競技場で群馬県代表のJFLチームアルテ高崎と対戦、アルテの固い守備に手こずり延長の末、2対1で辛勝、3回戦に勝ち進んだ。

写真=61分、先取点を上げ喜ぶ川崎イレブン

111009fron02天皇杯初戦は、カテゴリーが違う相手と対戦する場合が多く、毎年苦戦となる。ことしのフロンターレは、リーグ戦の成績が現在10位で、天皇杯は、シーズン当初の目標「タイトル獲り」に唯一の残された機会。一方のアルテはJFL18チーム中16位と下位に低迷している。
フロンターレは、ケガで戦線を離脱していたMF稻本潤一(#20)と、直前のリーグ戦に途中出場したDF小宮山尊信(#8)が久々に先発で出場した。
試合は、フロンターレが開始直後からボールを支配するが、アルテ守備陣の好守備でフィニッシュまでなかなか持ち込めず、前半は6本のシュートを打つものの無得点で折り返した。
111009fron07後半、ゴール近くまでボールは運ぶもののチャンスが作れなかった川崎は、58分に流れを変えようとMF山瀬浩治(#13)に替えMF楠神順平(#16)を投入した。この交代が功を奏し、61分にMF田坂祐介(#6)がゴール前に出したパスをFW小林悠(#11)がゴール、待望の先制点が入り、続けてチャンスを作った。
しかしアルテも反撃、69分にボールを奪うとゴール前にボールを運びシュート、GK杉山力裕(#28)がはじいたボールをアルテFW土井良太(#19)に押し込まれ同点となった。その後フロンターレは再三チャンスを作るが、シュートが枠を外れたり、アルテの体を張った守りで追加点を奪えず、90分を終了した。

111009fron03試合が動いたのは延長前半の終了間際105分。フロンターレ楠神からパスを受けた田坂が、豪快にミドルシュートで決勝点を決め、延長後半にアルテの攻撃を振り切りきって次のコマに進めた。
試合終了後、足がつりながらも闘志を見せてピッチを走り続けたアルテの選手は、ピッチを一周して挨拶、フロンターレサポーターからも大きな拍手が送られた。
試合後、相馬監督は「初戦は難しいとわかっていたが、あってほしくない形になってしまった。最低限の結果で次に進めた」とほっとした表情で語った。
一方アルテの後藤義一監督は「足がつる選手もいたが、がんばってくれ、いい試合になった。PKまでもっていってくれればとは思ったが、いまのチームが持っている力はこのくらい。最後の挨拶で川崎のサポーターが温かく迎えてくれたのが嬉しかった」とさわやかに語った。
3回戦は11月16日19時から等々力競技場で大分トリニータと対戦する。

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写真=ゴール前でアルテの固い守備、アルテの攻撃を防ぐ稻本、延長前に相馬監督が指示、足をつらせるアルテの選手、健闘したアルテ選手に声を掛けるフロンターレの登里、サポーターに勝利の挨拶をする相馬監督とイレブン