川崎市麻生区で地域功労賞:地域のために地道に活動、3氏2団体を表彰

111010asaokoro2 地域のために尽くした人を表彰しようと10月9日、あさお区民まつりの会場で3回目の「麻生地域功労賞」の授賞式が行われ、麻生区虹ヶ丘の佐藤昭寿(68)さん、同区東百合丘の山中照三(72)さん、王禅寺西の塩谷紀子(68)さん、はなみずき会、片平囃(はや)し連の3氏2団体が表彰された。

写真=受賞者と瀧峠麻生区長(前列中央)

地域功労賞は同区が2008年度に制定した制度で、区内で地域や区のイメージアップなどに貢献する活動に地道に取り組み、他の表彰制度に該当しない個人または団体に対し、区が光をあて功績を称えるもの。町会、自治会などから候補者を募集し、区町会連合会、区社会福祉協議会、文化協会役員などで構成する選考会で受賞者を選ぶ。多くの区民に賞を知ってもらおうと2008年から区民まつり当日に野外の特設ステージで表彰式を行っている。
ことしは区民まつりがステージを中止したため、授賞式は同区役所会議室で行われ、瀧峠雅介区長が賞状と記念品を手渡した。
選考理由は、佐藤さんは、1988年から20年間、青少年指導委員を務め青少年の健全育成に貢献、2010年には虹ヶ丘おやじの会会長に就任して夏まつりなど地域のイベントや故郷づくりのための講座開催などの中心的存在として活躍している。
山中さんは、東百合丘1丁目を中心とする「西塔之越自治会」内に地域ボランティア応援部隊を設立、イベントなどを通じて、世代を超えた地域住民の交流を促進する活動などを行っている。
塩谷さんは、2004年から毎朝、真福寺小学校西交差点で子どもたちの通学の見守りと声かけを続け、通学を渋る子どもの話を聴くなどの活動をしており、2005年からは同小地域パトロール隊としても活躍、同小児童や教師、保護者から慕われている。
はなみずき会は、日生百合ヶ丘丘自治会(約370世帯) 内の住民交流促進のため2009年に発足した団体。自治会内に住むさまざまなキャリアや経歴を持つ人が講師となった講演会、講習会を定期的に開催するほか、太極拳や囲碁、書道など7つのクラブ活動も行っている。現在は会員数が約100人となり、会員全員が身近な場所で活動する喜びを共有している。
片平囃し連(糟谷與四郎代表)は、片平の白鳥神社の神楽として1923年に結成された団体。1900年代末期には後継者不足からしばらく休会していたが、地域に伝わる伝統芸能を継承しようと10数年前に現メンバー15人で復活、神社への奉納のほか、老人ホームや学校へ訪問してお囃子やおかめ、ひょっとこなどの踊りを披露するほか、区内のイベントにも参加し、片平町会からも大きな支持を受けている。
受賞者たちは「このような賞を受けてうれしい。これからも地域の交流のために精進したい」などと喜びを語っていた。