焼損した重文・旧太田家住宅の復旧工事の映像記録を公開 : 川崎市の第4庁舎で9月30日に上映と座談会

火災で焼けた川崎市立日本民家園にある国指定重要文化財・旧太田家住宅の復旧修復元工事を記録した映像がこのほど完成し、9月30日に川崎区の川崎市役所第4庁舎(旧いさご会館)で上映会と座談会が開かれる。

上映会は、「旧太田家住宅焼損復元技術保存伝承映像制作委員会」が主催、民族文化映像研究所と「映像のまち・かわさき」フォーラムが共催し、芸術文化振興基金の助成を受けて催される。
焼損した重要文化財の復旧映像記録の事例は少なく、主催者によると、貴重な映像を公開し、専門家がその意義について話すことで文化財の保存について再認識することを目的に催される。
座談会「復旧工事の取組みの意義、文化財保存技術の今後及び映像による保存の重要性について」に出席するのは、民族映像研究所所長の姫田忠義さん、横浜国立大学准教授で工学博士の大野敏さん、火災当時に同園に勤めていた文化財建築技師の野呂瀬正男さん。 
旧太田家住宅は
17世紀後半に茨城県笠間市に建てられた古民家で、同園に移築保存された。1990年に生田緑地内で打ち上げられた花火が屋根に落ち、主屋を中心に焼損、その後、焼け残った部材などを使って復旧工事が行われ、1992年10月に工事が終了した。
参加は無料で、先着80人。参加の申し込みは電話またはFAXで参加者の氏名、電話番号を電話044(200)2433またはFAX044(200)3248 で市民・こども局市民文化室へ連絡する。