川崎市麻生区が、犯罪や火災、災害などの情報を区民に配信する「麻生セーフティメール(ASM)、通称=安住(あすむ)」を12月1日から始める。川崎市内の区役所が区民を対象にこうした事業を行うのは初めて。
写真=協定書を手にする(左から)佐藤警察署長、磯野麻生区長、大川原消防署長
このメールは、麻生警察署、麻生消防署、区役所が持つ防災、防火、交通安全などの情報を一元化して共有し、区役所が持つメール配信システムを利用して発信、地域のつながりを強めて区民の安全・安心のまちづくりに役立てるもの。
同区役所によると、同様のサービスは神奈川県内では、相模原市のほか藤沢市がNTTドコモサービスの協力でエリアメールを行っているが、消防、警察と協定を結んだケースは珍しいという。
メールはまず、安全・安心まちづくり活動を行っている自主防災組織や町会・自治会、小・中学校長とPTA会長、安全・安心まちづくり協議会委員など約200団体の会員を対象に登録を依頼する。その後、対象を一般区民に広げ、1万人の登録を目標にしている。
配信に先だち、11月24日に麻生区役所の区長室で磯野利男・麻生区長、佐藤美幸・麻生警察署長、大川原勝吉・麻生消防署長が立ち会い、互いに情報を提供する内容の協定を結んだ。磯野区長は「麻生区は開発が進んで転出入の多いまち。新しい住民と古い住民とのコミュニケーションを深めるには時間がかかるが、安全・安心に関する情報が町会・自治会役員などから地域に伝わるのは望ましい」と意義を強調している。
メールの配信は月曜から金曜の午前8時30分から午後5時が原則だが、大きな事故や災害の時は、時間を限らない。メールの内容は、空き巣や振り込め詐欺などの犯罪や大きな火事などのほか、交通安全運動、火災予防運動など啓発事業のPRにも使われる予定だ。
登録方法は、登録サイトj-entry@kikikanri.city.kawasaki.jpにアクセスし、必要事項を記入するだけで、登録料は無料。
問い合わせは電話044(965)5372麻生区役所区民協働推進部地域振興課。