川崎市麻生区の新百合21ビル地下2階の多目的ホールで、麻生区内に住む芸術家が制作した絵画や書、生け花の大作を展示する「新ゆりプレ芸術祭美術展」が3月3日から始まり、連日200人を超える観客が広い会場で大きな作品をゆったりと鑑賞している。
写真=ゆったりと絵を見る市民、会場の中央に置かれた生け花作品
同展は、ゴールデン・ウィークに新百合ヶ丘駅周辺にある9つののホールで催される「しんゆり芸術祭2009(アルテリッカ)」に先がけ、舞台以外の多用な芸術作品を楽しんでもらおうと、麻生区美術家協会と麻生区文化協会の会員で構成する「新百合プレ芸術実行委員会」が主催。会場の21ホールは、2009年9月に美術作品の展示やダンスなど多用なニーズに応えられるように改装された。同ホールがギャラリーとして利用されるのは、リニューアルオープン時の企画展以来で、ギャラリーとして認知される弾みとなる催しだ。
会場には、美術家協会に所属する16人の作家の100号を超える具象・抽象の油絵や日本画、織物、陶芸と文化協会美術工芸部会の書道、写真、陶芸作品を展示しているほか、生け花の師匠が春の花や良木などをあしらった合同作品もある。このほか、文化協会が区内にけいこ場を持つ劇団民藝の女優を招いて毎年開く「民藝の女優さんを描くデッサン会」に参加した市民の描いたデッサン24点も飾られている。
美術家協会の会員のひとりは「毎年区民まつりにあわせ、麻生市民館のギャラリーで会員が作品を持ち寄り作品展を開いているが、会場の関係で小さく作品しか展示できなかった。芸術家は多くのエネルギーを費やした大作を見てもらいたい気持ちが強く、ようやく地元に大きなギャラリーができたことを評価したい」に話していた。
5日には、美術家協会の坂秀子さんがボランティアで陶器作りを指導している老人保健施設つくしの里の入居差やデイサービス利用者が制作した茶わんもロビーで展示され(写真右上)、抹茶サービスなどに利用された。
同展は3月8日までで入場は無料。入場時間は午前10時から午後6時(最終日は午後4時)。問い合わせは電話044(952)5024川崎・しんゆり芸術祭時降雨委員会。