厳しい寒さの中で大みそかから元日にかけて、川崎市の寺や神社には多くの家族連れなどが訪れた。世界的な金融危機など、先行きに不安が漂う年越しとなっただけに、例年にまして新しい年への期待と1年の平安への祈りにもいちだんと熱がこもった様子だった。
写真=除夜の鐘をつく親子(広福寺で)
川崎市多摩区枡形の広福寺では、除夜の鐘をつこうと次々と参拝客が訪れ午後11時半には家族連れやお年寄り、若者など100人余りが鐘楼の前に列をつくった(写真左上)。鐘つきは45分ごろから始まり、ひとりひとりが思いを込めながら慣れない手つきでついていた(写真右中)。
本堂でも本尊や「武州稲毛七福神」のひとつ、大黒天を拝んでいた。寺では甘酒をサービス、破魔矢なども販売、参拝客たちは「2009年が少しでもいい年になれば」と話していた。
同区登戸の登戸稲荷社では、午前0時を過ぎると初詣に訪れた人で参道に数十メートルの列ができた(写真右下)。
寒い夜空に雅楽が流れるなか、参拝客は次々と1年の幸せを祈って拝んだ後、境内に臨時に設けられたテントでお神酒のサービスを受けたり、破魔矢などを次々と買い求めていた。おみくじを買う人も多く、早速開いて書かれた運勢に一喜一憂する若者のグループもあった(写真左下)。