3年ぶりJ1に復帰した東京ヴェルディが、1月25日にクラブハウスで新体制を発表。「優勝をめざす」と高い目標を掲げ、柱谷哲二新監督、FC東京から移籍した元日本代表の福西崇史(31歳、MF/背番号23)、ブラジルの名門クラブサンパウロから移籍したレアンドロ選手(27歳、FW/7)ら新加入9選手が紹介された。
写真(撮影:藤井隆弘)=柱谷新監督と高木コーチ、新加入選手(上)、抱負を語る柱谷新監督
会見には、萩原敏雄社長、柱谷新監督、高木琢也コーチ(元横浜FC監督)と移籍組みの福西、土肥洋一(34歳、GK/背番号1、FC東京)、那須大亮(26歳、DF/5、横浜FM)、和田拓三(26歳、DF/4、レンタル・横浜FC)、新卒の飯田真輝(22歳、DF/27、流通経済大学)、足助翔(22歳、DF/28、国士舘大学)、鈴木智幸(22歳、GK/34、国士舘大学)、ユースから昇格した河野広貴(17歳、MF/33)の9選手が参加。エグゼクティブディレクターとしてフロント入りしたラモス瑠偉元監督は母の葬儀と喪に服するためブラジルに帰国中で、列席しなかった。
萩原社長は、「クラブは昨年大補強をしてJ1を意識したチーム編成をした。ヴェルディはいつも優勝しなければいけないチーム、復帰したことしは優勝をめざす」と発言、周りを驚かせた。「もうひとつは、勝ちながら若手を育てることが必要。何年か後には日本代表を多く輩出したい。目標は高く難しくなければチャレンジできない」との考えを示した。
柱谷監督は「昇格が決まった時、ラモス元監督から『お前しかいない。俺がサポートするので監督をやれ』と言われ引き受けた」と笑わせてから「ヴェルディの伝統を大切にして勝者のメンタリティーを復活させ、(アジアチャンピオンの)レッズにもできなかったことにチャレンジしていきたい。(具体的には)アグレッシブにゴールを取れるように積極的に戦う。フッキの抜けた穴は、コンビをよくして1対1の局面で負けないようしたい」と抱負を語った。また10年ぶりにヴェルディに戻った高木琢也コーチは「個人のクオリティーが高くないとチームが強くならない。私が経験したことを生かし、個人の能力を高めていきたい」と話した。
また、福西選手は「ぼくがプロをめざしていたころの憧れのチームで、名門と言われるチームで仕事が出来るのを光栄に思う。勝つためにグランドでどうすればいいのか他の選手に伝え、もっと上を目ざしたい」、レアンドロ選手は「強いヴェルディに戻すことを手伝いたい。日本でやれる自信がある」などと新加入の選手がひとことずつコメントした。
この日は、クラブの初始動の日。選手らは午前中にランニングなどで汗を流し、午後1時からクラブハウスに一番近いグラウンドで必勝祈願祭を行なった。祈願祭には、クラブ近くの氏神—穴澤神社(稲城市坂浜)の山本頼信宮司が祝詞をあげてボールに気合いを入れ、チームの勝利と選手らの安全を祈り、続いて萩原社長、柱谷監督、選手代表として服部年宏キャプテン(DF/22)が玉串を奉天(写真)、チーム一丸となってことしの飛躍を願った。