アメフト:ジャパンXボウル松下電工が5度目の王者に:富士通は無念

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アメリカンフットボールの社会人1位を決める第21回ジャパンエックスボウルが12月17日に東京ドームで開かれ、松下電工インパルスが富士通フロンティアーズを33対13で破り3年ぶりに王者に輝いた。松下電工の優勝は歴代トップの5回目、1月3日に東京ドームで開かれる日本選手権・ライスボウルで学生王者・関西学院大学ファイターズと対戦する。

写真(上から)=試合終了でガッツポーズする松下電工の選手、松下電工下川の先制TD(撮影:山本真人)、90ヤード走った富士通米山のTD、松下電工の守備陣にタックルされる富士通のRB進士(撮影:山本真人)

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試合は、東地区首位で5年ぶり2度目の決勝戦進出で初優勝を狙う富士通と西地区首位で2年ぶり最多11回目の松下電工の東西対決。Xリーグ全体がクラブチームが増えてきたなかで、企業チーム同士の対戦となった。
松下電工のキックオフで始まった試合は、富士通が奇襲から速攻を仕掛けてダウンを奪い、ゴール前19ヤードまで進む。しかし富士通のK(キッカー)小山真(背番号6)のFG(フィールド・ゴール)は、松下電工の守備で左にそれて不成功、先制のチャンスを逸し、試合のリズムをつかみ損ねた。
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攻守切り替えで松下電工も速攻、7分32秒にQB(クオーターバック)高田鉄男(8)のパスを受けたWR(ワイドレシーバー)下川真司(22)がTD(タッチダウン)して先制。直後のキックオフに、富士通のファンブルから得たチャンスで9分45秒に2本目のTD。14分48秒には富士通のパントリターンを好リターンしK太田雅宏(9)が41ヤードのFGを決め、決勝戦常連チームの風格を見せて点差を広げた。しかし、富士通も第1Q終了間際にWR米山晃嗣(80)が90ヤードを一気に駆け抜けるキックオフリターンでTDを決め、続くゴールは失敗したが、11点差に戻した。
前評判では守りの松下電工、速攻の富士通だったが、第2Qでも松下電工は素早い動きで確実にボールを運び4分32秒に3本目のTD、6分04秒にはFGを決めて前半を27対6のリードで終えた。
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後半、富士通は、開始早々に松下電工のファンブルミスからボールを奪い、QB出原章洋(18)のパスをTE(タイトエンド)大矢祐嗣(87)がTD、点差を縮めたが、反撃もここまで。その後は、松下電工ディフェンス陣が本領を発揮。タックル後も必死でボールを抱える富士通RB(ランニングバック)からボールを奪ったり、ボールキャッチするWRの動きをすばやく封じてインターセプトさせるなど、底力を見せた。また、第3Qでは、Xボウルで47ヤードとトップ記録を持つ太田が2本のFGを決め、再び点差を広げた。
第4Qでは、残り時間が5分を切ったところで富士通にチャンスがめぐり、相手ゴールに迫る意地を見せるチャンスもあったが、松下強力な守備陣に押し返された。松下電工も攻撃の決め手を欠いて無得点。3本のタッチダウンと4つのFGを決めた松下電工が、21点差で富士通のXボウル初制覇の夢を砕いた。