川崎市多摩区総合庁舎で風景展:写真とジオラマで懐かしい風景再現

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川崎市多摩区総合庁舎で「昔懐かしい多摩区の風景展」が催され、区役所などを訪れる市民に好評だ。多摩区民祭の関連行事として、10月11日から同庁舎1階のアトリウムに、多摩区の風景を写した写真を展示しているほか、13日から20日には南武線と小田急線の風景を再現したジオラマも展示された。

写真=アトリウムで開かれた風景展

071023jiorama04 多摩区が誕生して35周年、多摩区民祭30周年に加え、JR南武線の前身の多摩川砂利鉄道と小田急電鉄が開業して80年を迎えたのを記念して、多摩区民祭実行委員会が企画したもの。
現在では、見られなくなった街の風景を知ってもらうとともに、観光地としても親しまれた水と緑に恵まれた多摩区の魅力を再発見してもらうのがねらいで、10月24日まで開かれる。
071023jiorama03展示されている写真は、向ヶ丘遊園の閉園時の様子やモノレール、「多摩正宗」などを醸造した酒造会社、登戸駅や同駅前での盆踊り、多摩区役所の開所式、枡形山展望台や多摩市民館での薪能、青少年創作センターの開館、小田急線や南武線の沿線の風景や駅舎、さらには多摩区役所周辺で開かれていたころの区民祭の会場風景など37点。また、稲田郷土史会の水尾藤久会長が調べて作成した、多摩区と麻生区の昔の地名を記した地図も展示されている。
所用で区役所などを訪れた人が足を止めて、「向ヶ丘遊園には子どものころよく遊びに行った」「多摩区の酒はどんな味だったのだろう」などと話しながら、懐かしそうに見入っていた。
071023jiorama05 ジオラマは、多摩区文化協会が開いている「夏休み子ども文化教室」講座を受講した小中学生10人と、講座を指導している鉄道模型マニア10人が協力して作成した。
071023jiorama02A4判(21cm×30cm)の大きさの板にレールと建物や樹木、道などを配置、ブロック17個を組み合わせ、長さ約5m、奥行約1.5mの南武線と小田急線の風景を150分の1の立体で再現した。小田急線の向ヶ丘遊園駅や登戸駅、多摩川などもあり、現役を引退したロマンスカーSE3000型、南武線で砂利を運んだED16などの小さな電車が走る光景に、子どもだけでなくおとなも目を輝かせていた。

写真左上=ジオラマの制作中にも人だかりが
写真右上=風景写真を興味深そうに見入る人たち
写真左下=再現された向ヶ丘遊園駅付近をロマンスカーと南武線が走る
写真=ブロックを組み合わせてジオラマを制作