川崎市麻生区の小田急線百合ヶ丘駅と多摩区の同線よみうりランド前駅とを結ぶ「乗り合いタクシー」の運行実験が2月13日から行われ、生活の手軽な足として人気をよんでいる。実験は3月14日までの30日間に限られる。
運行している車は8人乗りのワンボックスカーで、乗車できるのは6人。「山ゆり号」と名付けられた2台の車が、2つの駅の南側の麻生区と多摩区の行政境の丘陵地の住宅地を約3.8kmをぬって走る。所要時間は約15分。料金は距離に関係なくおとな200円、子ども100円で路線バスの初乗り料金と同じだが、現金のみの利用となりバスカード、敬老パス、定期券は使用できない。
運行時間は午前9時から午後7時前後、約20分間隔で1日28本運行する。ルートは両駅発ともほぼ同じで乗降場所は7カ所だが、道幅の狭い生活道路を通るため、乗降場所は対向車が通れる場所を選び、止まる場所が一部異なる。
百合丘駅発は、高石5丁目→高石6丁目→生田病院前→ヴィレッジ東→水暮町会→高石団地前→読売ランド前駅前。読売ランド前駅前発は、高石団地前→アキレス社宅前→みかん園前→生田病院前→高石6丁目→高石5丁目→百合丘駅前。乗降場所には、時刻表が張ってあり目立つようにピンクや赤の造花が取り付けられている(写真右)。運行は川崎交通産業(株)が行っている。
実験は、2004年11月に発足した「麻生区コミュニティバス協議会」(碓井勝治会長)の取組みにより、川崎交通産業が国土交通省関東運輸局から許可を得て行っているもの。同会は、2003年3月に解散した麻生区まちづくり会議が母体となった団体で、麻生区のなどの会員が89人が所属、検討を重ねて今回のルートをまとめた。試行実験は、川崎市まちづくり局計画部交通計画課が支援し、期間中にアンケート調査などを行う。実験の結果をもとに採算性などを検討して試行運行、本格運行へとステップを重ねる予定だ。
強い本格運行を望む声
実験地区は路線バスが走らず、坂が多い地形だけに、住民はこれまで自家用車やバイクなどに頼っていたが、両駅とも駅付近に駐車場が少なく、雨の日や買い物帰りにはタクシーを利用するなど、不便をかこってきた。同地区は高齢者が多く住んでおり以前からバス路線を望む声が強かった。こうした声を受け、2004年1月に高石地区と東百合丘、隣接する多摩区南生田などを回る百合丘駅発の「南生田循環」のコミュニティバスの運行実験が行われたが、道路が狭くて危険、採算が合わないなどの理由で本格運行にはいたらなかった経緯がある。
市民には生活の気軽な足として好評、長年バスの運行に取り組んできた水暮町会副会長の木原兼治さんは「毎日のように利用しているが、とても便利。みんなで利用して本格運用になって続けてほしい」と話している。
協議会の碓井会長によると「住宅地を結ぶ乗り合いタクシーは、首都圏では画期的なこと。ぜひ、本格運行に結びつけたい」と意気込み語っている。
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