社会人アメリカンフットボール・XリーグCENTRALの秋季リーグ第5節1日目の試合が11月3日品川区大井第2球技場で開かれた。川崎市を本拠地とする富士通フロンティアーズは12時キックオフでルネサスハリケーンズと対戦、75対7の大差で勝利して今シーズンの最後を飾った。
写真=上・先制のタッチダウンを決めたRB森本裕之(背番号20)のプレー。下・ルネサスのラインバックにタックルするベテランのディフェンスライン西正寛(背番号98)
試合前に藤田智ヘッドコーチは選手全員に「ファイナルには進めなかったが、ことし目ざしてきたフットボールは間違っていない。きょうはそれを出そう」と選手を鼓舞(写真右)、嶋監督は「この試合が最後になる選手もいるが、みんなで力を合わせ、応援してくれた人たちにことしのテーマ『愛』を見せよう」と話した。
試合は、第1Q(クォーター)で富士通のQB(クォータバック)月野允裕からのパスを受けたベテランRB(ランニングバック)森本裕之
がタッチダウン、続いてWR(ワイドレシーバー)の金田一洋が82ヤードを豪快に
走って2本目のタッチダウン(写真左)を奪って優位に立った。第2Qで
は、WRの柿沼祐司と芳賀正克の連携、チーム最年長のQB中澤大輔、RB平澤匠美、ディフェンスチームの平井基之、福島和敏の活躍で27点を追加、前半で44得点をあげ未勝利で最下位のルネサスを圧勝した。
後半は第3Qでは、ルネサスにタッチダウンを許して7失点したが、ベテラン、中
堅、ランキングに記録のかかる進士祐介(写真左
、赤のユニフォーム背番号28)らの活躍で31点を追加し、チーム一丸となって大差でルネサスを下した。
試合後には今井義教える主将が観客席にむかって「1年間応援ありがとう。きょうが最後となるのは悔しいが、来年頑張りますのでよろしく」とあいさつ。10年間笑顔と踊りでチームを応援してきたリアリーダーのコーディネーター川内裕美さんが「きょうで現役を退
き、来年から客席か別の所で応援します。ありがとうと
報告し(写真右、中央の女性、右隣が今井主将背番号21)、チームメートから胴上げされた。
試合後の競技場では所属する60人の選手たちがポジション毎に集合写真を撮影したり家族と記念写真を取り合うなど、激しいくぶつかり合う試合中とは全く違う光景がしばらく続いた。嶋監督は「次の試合がステージに上がれないのは残念で悔しいが、ことしは春のパールボールを制するなどいいこともあったので来期またがんばります」とさばさばとした表情で語った。チームはオフになり、来年2月から春のトーナメント戦に向けて動き出す。
第2試合は今シーズンで廃部の日産が勝利
この日の第2試合15時キックオフの日産スカイライナーズ対東京ガスクリエイターズは、今シーズン限りで廃部が決まっていた日産が24対10で勝利して有終の美を飾った。