岡本太郎美術館でウルトラマン伝説展:40年の歴史と制作の現場を振り返る

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ことしは、特撮技術を駆使して作られた円谷プロのテレビ映画「ウルトラマン」誕生40年の節目の年、川崎市や円谷プロの地元世田谷区などでウルトラマンに関する様々な展覧会やイベントが行われる。
川崎市多摩区枡形の岡本太郎美術館では7月11日から9月24日まで「ウルトラマン誕生の軌跡 ウルトラマン伝説展」が開催されている。同展は、「ウルトラマン」放映40年を機に、ウルトラマン誕生の社会背景や怪獣のデザイン画、制作過程の写真、テレビの台本などこれまで表舞台に登場する機会が少なかった資料約300点を展示し、世代を超えて今もなお子どもたちに愛されている「ウルトラマン」をさまざまな角度から見直す内容となっている。

写真(上から)=会場に展示されたウルトラマンと怪獣ベムラー、会場を訪れポーズをまねる阿部孝夫川崎市長、ウルトラマン誕生のころの家庭用品と怪獣映画のポスター、ウルトラシリーズの展示


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ウルトラマンの放映は1966年7月17日。放映に先立ち7月10日に東京杉並公会堂に子どもを集め、円谷プロダクションの創始者で番組の生みの親・円谷英二をゲストにウルトラマン、怪獣、科学特捜隊が出演して行われた「ウルトラマン前夜祭」が、一般へのはじめての公開日で、この日がウルトラマン誕生日とされている。
伝説展は5部構成。最初の「ウルトラマンの時代」は、宇宙時代の幕開けとなった1960年から1970年までの世相やテレビ・映画、流行歌・流行語の年表、ちゃぶ台や手回し絞り器の洗濯機、テレビ、電気釜、電話、ダッコチャンなどの家庭用品、マンガ週刊誌、開場映画のポスター、ソフトビニール製の怪獣人形を展示。「ウルトラマ
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ン誕生」では、前身となったウルトラQの資料展示。「ウルトラマンと怪獣の造形」では怪獣のデザインを担当した彫刻家・成田亨や怪獣を制作した画家・高山亮策のデザイン画、制作中の写真、年譜など。「ウルトラマン物語」ではシナリオ台本やチーフライターの金城哲夫の遺品など。「ウルトラマンシリーズの軌跡」はシリーズの作品解説、ウルトラマンシリーズの歴代のヒーローなどを展示している。入り口と出口を兼ねた空間の「ウルトラマンワールド」には背景入りの場所で戦うウルトラマンとベムラー、等身大の怪獣の着ぐるみ、撮影時に使われた原寸大のジェットビートルなどを展示。
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同美術館は、芸術が社会との関わりのなかで創造されるという岡本太郎の芸術理念を基に「ゴジラの時代 SINCE GODZILLA」(2002年4月)、「肉体のシュルレアリスム 舞踏家 土方巽抄展」(2003年10月)など一般的な美術の概念を越えた企画展示を行っており、ウルトラマンはゴジラに継いだ系統となる。また、岡本太郎は1956年に映画『宇宙人東京に現る』で宇宙人のデザインと色彩を手がけており、映画と絵画について著した文章もありことから、今回の展示が企画された。
同館では「宇宙時代の幕開けに誕生したウルトラマンを、時代を遡りながら見て、作品のメッセージやその魅力にふれてほしい」と話している。
ウルトラマン展のほか「明日の神話・完成への道」展を同時開催(10月3日まで)中。また、ミュージアムショップでは、ウルトラマン関連グッズ、同館限定のソフトビニール怪獣人形などを販売している。
開会時間は午前9時30分〜午後5時(入館時間、4時30分)、入場は一般900円、高・大学生700円、中学生以下と65歳以上は無料。アクセス=小田急線向ヶ丘駅より徒歩17分。
問い合わせ044(900)9898岡本太郎美術館。

 多彩な関連イベント

会場内映像コーナーでは毎日3回映像を放映(観覧料)。時間と内容は午前10時「ウルトラQ怪獣伝説・万城目淳の告白」(7月17日・9月24日は「ウルトラの揺り籠」)、午後1時「ウルトラマン怪獣伝説・40年目の信実」、午後3時「ウルトラマン1966年」、定員先着50人。
その他のイベントは
○ウルトラマン撮影会=7月23日午後1時・2時からギャラリーで各30分間。
○ウクレレ・テーマソング野外ライブ=7月23日午後3時〜3時30分、母の塔(雨天は館内)。
○映画「宇宙人東京に現る」上映会(観覧料)=8月6日午後2時〜3時30分、映像コーナー。定員先着70人。
○トーク「ウルトラマンの頃」(観覧料)=7月30日午後2時、映像コーナー。フジアキコ隊員役の桜井浩子さんの司会で飯島敏宏監督、ハヤタ隊員役の黒部進さんのトーク、定員先着70人。
○講演会「ウルトラ怪獣VS岡本太郎」(観覧料)=9月18日午後2時映像コーナー。巌谷國士明治学院大学教授、定員先着70人。


岡本太郎美術館でウルトラマン伝説展:40年の歴史と制作の現場を振り返るへの3件のコメント

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    ウルトラマンの会話能力ウルトラマンは原則として地球人とは会話せず、「シュワッチ」あるいは「シュワッ」などと表記される掛け声のみを発している。宇宙人同士、あるいはハヤタや子どもたちと会話している描写があったり、第10話では笑ったりしているが、どれもテレパシーのような音声によらない意思疎通と思われる。このためウルトラマンの心理状態はパントマイムで表現され、従来のヒーロー作品と比べてウルトラマンの仕草は独特の様式を持つことになった。種族としての「ウルトラマン」シリーズ化によって、各……