多摩区がオペラ公演: 区民公募歌手も熱唱

060305topera1_1川崎市の多摩市民館で2月23日に「多摩区オペラ名曲コンサート」が開かれ、区民38人が藤原歌劇団の合唱団員とともに出演、オペラ『椿姫』の「乾杯の歌」をイタリア語で熱唱した。

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写真=上・ソリストや藤原歌劇団合唱団員といっしょに歌う区民歌手ら、下・「奥様女中の」一場面

コンサートは、多摩区が魅力ある区づくり推進事業の一環として市が掲げる「音楽のまち・かわさき」にふさわしい事業をと、市内に稽古場を持つ(財)日本オペラ振興会の「藤原歌劇団」を招き催した。観賞は往復葉書による申し込み制だったが、日本のオペラのパイオニアが1000円で見られるとあって定員を大きく上回り、抽選の当選者に限定。会場は出演する区民歌手の席を確保するのもままならないほどの満席だった。
060305topera03午後6時からの公演に先立ち、青木一区長と「音楽のまち・かわさき」多摩区事業実行委員会の多摩区事業実行委員会の秦松雄委員長があいさつ。一部は同歌劇団の第一線で活躍するソリストの安達さおりさん(ソプラノ、セルピーナ役)、三浦克治さん(バス・バリトン、ウベルト役)、小山陽二郎さん(テノール・黙役、ヴェスポーネ役)と河原忠之さんのピアノ・チェンバロによる約40分のミニオペラ「奥様女中」(ペルコページ作)の訳詞上演。二部は、オペラ名曲アラカルトとしてモーツアルト「『フィガロの結婚』より恋とはどんなものかしら」、ロッシーニ「『セビリアの理髪師』より私は街の何でも屋」、ビゼー「『カルメン』よりバハネラ」、プッチーニ「『蝶々夫人よりある晴れた日』など耳慣れた10曲の歌曲を演奏。客席はコミカルなオペラに笑い声が、名曲のアリアでは大きな拍手が起きていた。
区民歌手が歌ったのは最後の曲ヴェルディ「『椿姫』より乾杯の歌」とアンコール曲「メリー・ウイドー・ワルツ」(レハール作曲)の2曲。ソロを歌う安達さん、小山さんのうしろで同団の合唱団をバックに女性は白ブラウスと黒クロスカート、男性は黒のスーツに蝶ネクタイで舞台に立ち、この日のために1月以上練習してきた2曲を心を込めて歌った。出演した中村祥子さんは「練習回数は少なかったけれど、歌劇団の合唱団につられて本番はみんなとてもうまく歌えた。いい経験をさせてもらえた」ににっこり。
オペラ好きで新国立劇場のチケット会員という観客のひとり吉田民枝さんは「親しみやすい内容で楽しかった」と話していた。初めてオペラを見るという観客も多く「わが町で本物の生のオペラが見られて感激。またやって欲しい」「日本語の芝居やよく知った曲が多くて引き込まれました」と感想を語っていた。


多摩区がオペラ公演: 区民公募歌手も熱唱への1件のコメント

  1. 山吉一成 コメント投稿者

    区民合唱団の一員として歌いました。
    大変楽しい会でした。歌うほうも気持ちよく歌えました。
    団報への報告に舞台写真をつけさせて頂きます。