おしゃれで元気にと平均年齢74.6歳のファッションショー:あさお区民祭りで

051008fassyon1おしゃれは元気のみなもとと、10月9日午前11時から新百合ヶ丘駅前の麻生市民館大ホールで川崎市麻生区在住の平均年齢74.6歳の公募モデルが出演するファッションショーが開かれる。

写真=元パリコレモデル田中レーヌさん(右)から目線や歩き方を学ぶ公募モデルさん

051008fassyon2_1この「麻生ハートフルエイジ ファッションショー」は、同日麻生区役所周辺で開かれている「あさお区民まつり」のプログラムのひとつ。ひきこもりがちなお年寄りがおしゃれをして元気に外出することで介護予防をめざそうと、市民団体「麻生ハートフルフレンズ」(曽我恵美子代表)がモデルを公募し2001年秋に福祉まつりプレイベントとして初めて開催、大きな反響を集めた。翌年からは区民まつりの日に催し、今年度から麻生区の「魅力ある区づくり推進事業」に位置づけられた。スポットライトを受けて観客の注目を集める「1日スター」にはまり、何度もチャレンジするモデルさんや、参加したことで交友の輪が広がり元気になった人も多くいるという。
今回は初心のコンセプトに戻り、65歳以上で出場経験のない人を優先することで6月に募集、孫など家族との出演も可能で53人が応募した。家庭や健康上の理由で途中で辞退した人もおり、当日舞台に上がるのは1歳から90歳の27人、このうち夫婦は1組、男性が4人参加している。
ファッションショーは、毎年テーマを決めて開いており、ことしは彩(いろ)。公募モデルらは、7月からそれぞれの個性を生かす色を発見するためのカラー講座、衣装あわせ、化粧法、元パリコレモデルによる歩き方などのべ17回学んだ。このほか希望者は、ショーの裏方を手伝う東京田中短期大学で染色も体験、衣装に添えるスカーフやコサージュなども手作りした。051008fassyon3_1
モデルさんらが当日着る衣装は、すべて自前で、なかには帯地のロングスカート、留め袖のワンピースなど着なくなった和服をリメイクしたオリジナル衣装もある。
ショーは、カジュアルな衣装中心の「色を楽しむ」、フォーマルな「注し色を使って個性の表現」の2部門。27人がスポットライトを浴びながら3カ月にわたり学んだ集大成を1時間30分の間に披露する。ショーのオープニングで、区のイメージソング「かがやいて麻生」を歌うコーナーもある。
05100fassyon4_1母親の着物でベスト作り染めも体験した同区王禅寺の長本裕子さんは「股(こ)関節を手術し、普通に歩けるようになった記念に参加しました。目標に向かい、毎日いきいきがんばれた」と当日を楽しみにしている。ママさんバレエボール全国大会に何度も出場経験を持ち大舞台に慣れているスポーツウーマンの鶴田千代子さんは「観衆には慣れているつもりでしたが全く違う世界で緊張してます。ここに参加してあまり着たことのない色が自分に似合うことに知りました」とこれまでとは違う自分発見にときめいている。夫婦で参加の下麻生の磯武美さん八重子さんは「趣味が違うので二人で出かけることが少なかったが、モデルをしている娘から勧められて参加した。姿勢、歩き方、色の勉強などすばらしい経験ができて、改めて娘の仕事の大変さもわかった」とにっこり。
ハートフルフレンズ代表の曽我さんは「今回は、初めての人ばかりだったので、
少し大変だったが、モデルになった人たちの生き生きした姿をぜひ多くの区民に観てもらいたい」とPRしている。

写真=上・手染めのショール(左)でポーズ、中・和服をリメイクした衣装、下・公募モデルさんに笑顔の大切さを話す講師の田中さん

関連記事=10月9日にあさお区民まつり