5月23日に川崎市麻生区役所2Fロビーで「第42回あさおランチタイムコンサート」が開催され、チェンバロとリコーダーによるアンサンブルに約170人が演奏を楽しみました。
【写真を見る】
「あさおランチタイムコンサート」は区民による実行委員とボランティアスタッフにより企画・運営されているロビーコンサートで、2000年から始まり、今年で5年目を迎えます。出演者は、一般から公募しています。
昨晩からのぐずついた空模様から一夜明け、さわやかな青空が広がったなかで行われた今回のコンサートは「リコーダーとチェンバロの楽しみ」というタイトルで、出演者は川崎市麻生区千代ヶ丘の酒井絵美子さん(チェンバロ)と多摩市諏訪の飯塚直子さん(リコーダー)のお二人で、ランチタイムコンサートには初めて出演されます。
酒井さんのチェンバロには緑色の化粧板に金箔(きんぱく)の飾り模様が装飾され、子どもの合唱隊の絵が描かれるなど、バロック音楽の雰囲気を盛り上げる美しい楽器で、その楽器から奏でられる調べはなんとも例えようのない心地よさでした。ソプラノ、アルト、バスの各種リコーダーを駆使した飯塚さんは、ヘンデル「忠実な羊飼い」、バッハ「G線上のアリア」、ファンエイク「夜鳴きうぐいす」、黒人霊歌「アメージンググレース」を見事なテクニックで披露し、酒井さんとの絶妙のアンサンブルが印象的でした。
来場者のアンケートによると「初めてのチェンバロがとても楽しく聞かせていただきました」「日ごろあまり生演奏の聞けない楽器にふれて楽しかった」「チェンバロとリコーダーの音色の美しさにうっとりしました」「毎日の生活の中でゆっくり生の演奏を聴くことがめったにありません。心の落ち着く時でした」「心が洗われるようなとても良いコンサートでした」など、他のアンケートを見てもかなり好印象でした。
日ごろの喧騒(けんそう)や日常の忙しさから離れて、生の古楽器の音楽に触れることにより、わたしたちが本来持っている「ニュートラルな心」を取り戻せる、心安らぐひと時だったのではないかと思います。
最後の<みんなで歌いましょう>「夏は来ぬ」は、どことなく五月の空のような晴れ晴れとしたすがすがしい歌声でした。