狛江市のふるさと友好都市川口町を襲った激震の被災者を支援しようと市内の音楽愛好家らが12月24日、エコルマホールでクリスマス・チャリティー・コンサート「一緒に頑張ろう 川口町」(川口町被災者救援クリスマス・チャリティー・コンサート実行委員会主催)を開催、のべ800人が入場した。入場料や会場の募金箱に集まった71万946円の義援金は、川口町との交流を担当する狛江市市民協働課に手渡され年明けに現地に届けられる。
写真=義援金を渡す渡辺文子実行委員長(写真右)
「被災地の人々が少しでも気持ちのいいお正月を迎えるられるように」と催されたコンサートは短期間の呼びかけと準備にもかかわらず、ことしから部活が始まった狛江第二中学校合唱部、狛江高校吹奏楽部、市内の合唱団や吹奏楽団、9月に結成したばかりのお父さんバンド「BABY STEP」、舞踊グループ、太鼓グループなど19団体と1個人が参加した。
ウィークデーのため、社会人などの出演時間に配慮して午後3時半からと5時45分からの2部構成で開かれた。舞台では、幼児から熟年までさまざまな年代の400人余りの出演者が、予定時間を大幅に越え約6時間にわたってクラシック、ジャズ、クリスマスソング、バレエ、ミュージカル、和太鼓などバラエティーに富んだ演奏や演技を繰り広げた。
フィナーレ前には和太鼓に出演した豊鼓(ほうこ)、きんたの会、跳鼓舞(ちょうこま)の3団体が合同でロック・ソーランを熱演、また1部と2部の最後には、寒さや雪で多くの困難を抱える被災者へが穏やかな日々を過ごせるようにとの祈りを込め、コール・レイネ有志と調布狛江合唱団による手話コーラス「ふるさと」「Believe」を観客とともに歌った。
1部と2部の間には、松原・市民協働課長が10月23日の地震当日から翌日の24日に第一陣が出発するまでや現在の川口町の様子、被災地での余震体験などを報告した。
この日は、クリスマス・イブで家族と過ごすなど予定の人も多かったが、出入り自由なため買い物などの用事を済ませてから再び客席に戻って観賞する熱心な人もいた。
ロビーでは、サンタの衣裳をまとった出番前の出演者らが、小さな子どもを相手にクイズなどで楽しませていたほか、展示された被災地の写真や新聞報道を見る市民も多かった。
実行委員長の渡辺文子さんは「予定していたより多くの参加者と金額が集まり、すごく感謝している。狛江市民も一緒にがんばっているという思いを伝えるため、MDとビデオも川口町に届けます」と話していた。
写真・下=フィナーレの手話コーラス