実りの秋を迎え、小田急線新百合ヶ丘駅近くの川崎市麻生区古沢で10月2日、小学生や幼児連れの親子約120人が参加して昔ながら手作業による稲刈りが行われた。
米作り作業を通して親子のきずなを深めながら都市農業を考えようと、麻生区が農家の協力で毎年参加者を公募して開催する体験農業の一環で、ことしは市内全域から約70家族が参加。
同所の鈴木宏平さん方が所有する約1200平方メートルの田んぼで6月に約200人が参加してモチ米の苗を手で植え、夏には参加家族が交代で草取りをして稲を生育。米作りに必要な苗床つくり、種まき、田起こしなどの裏方作業や日常の管理は、 麻生区子ども会連合会、青少年指導委員会、体育指導委員会の3団体で構成する実行委員会(山崎優実行委員長)が担当している。
この日は午前9時過ぎからたわわに実った稲をカマで刈り、稲を束ねて逆さまにして干す「掛け干し」と呼ばれる作業を体験。ほとんどの参加者が米作りは初めてとあって、逆さに干す稲が抜けないようにしばる作業に悪戦苦闘。なかには、自分の身長ほどの高さのサオに稲束を掛けるのに一苦労する子どもの姿も見られたが、晩秋に行われる餅つきを楽しみに熱心に作業を行い、半日がかりで4枚の田んぼの稲刈りを終えた。