「狛江多摩川灯ろう流し」(多摩川灯ろう流し実行委員会主催、狛江市観光協会後援)が8月19日、多摩水道橋下流の狛江市側河川敷で催され、夜の川面を静かに漂う536基の灯ろうを見つめ、亡くなった人をしのびながら夏の風物詩を楽しんでいた。
写真=多摩川を流れる灯ろう
河川敷にしつらえられた祭壇で狛江市仏教会の市内6つの寺院の僧りょによる読経が流れる中(写真左)、空が暗さを増した18時30分頃から小田急線多摩川鉄橋付近にとめた屋形舟から、ボランティアの実行委員たちが灯ろうのろうそくに次々と点火(写真右)、川に流した。
広い河川敷には家族連れやカップル、アマチュアカメラマンなどが次々と見物に訪れ、暗い水面に浮かんだ灯ろうが作り出す光の軌跡に見入っていた。祭壇では、焼香をする人の列ができ、故人の面影をしのんでいた。
この日は、開催前に一時空が急に曇り雨が降り出したが直ぐに雲が切れて主催者を安堵させた。しかし、風向きが刻々と変わり灯ろうを流す場所がなかなか決められず、船の位置を何度か変え積み込んだ灯ろうを流し終えるのに例年より時間がかかった。
この灯ろう流しは、江戸時代から続くといわれる多摩川の伝統的な夏の風物詩を市民の手で守り、世界平和と環境保全を願い、2005年から同市内の寺院関係者とボランティアの市民が実行委員会を結成、運営を行っている。
ピンバック:狛江市の多摩川灯ろう流し – k-press