天皇杯・川崎フロンターレが松江シティFCに3対0 : ケガ明けの小林の2アシストなどで順当勝利

150905frontale 04第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦の15試合が9月5日に各地で行われた。
2回戦から参戦する川崎フロンターレは、川崎市中原区のホーム等々力陸上競技場で島根代表の松江シティFCと対戦、ケガ明けのFW小林悠(#11)が2アシストするなどで3対0と順当に勝ち3回戦へ進出した。

写真=後半55分、3得点目のきっかけとなった小林のシュート

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川崎Fと松江のFW対決

川崎Fは8月は未勝利で、大会が違うこの試合に勝利してリーグ戦上昇のきっかけをつかみたいところ。相手はカテゴリーが4つ下だ。
一方の松江は、中国サッカーリーグに所属し、現在15勝0敗1分の1位で得点60、失点4と実力のあるチーム。2016年までにJFL昇格を目指しており、天皇杯に出場するのは2回目。初戦はカテゴリーが1つ上の鹿児島ユナイテッドFCに元川崎に所属していたFW谷尾昂也(#9)が決勝ゴールを決め1対0で天皇杯初勝利、ジャイアントキリングを目指している。競技場では4,505人が観戦した。

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前半24分、大島のゴールを祝福する川崎イレブン

川崎Fは、ケガから復帰した小林と田坂祐介(#35)がFWで先発、GK西部洋平(#21)が久々にピッチに立った。試合は川崎Fがボールを保持するものの、松江の好守に阻まれたうえラストパスが合わずフィニッシュに持ち込めない時間が続いた。24分、川崎FはMF大島僚太(#16)がペナルティエリアの手前でようやくこの試合のファーストシュートを放つと、これが決まって先制した。このゴールで、川崎Fは格下相手に負けられない気持ちがほぐれたのかフィニッシュの動きも少しよくなり、37分に小林のシュートを弾いたキーパーのこぼれ球をDFエウシーニョ(#18)が決めて追加点を奪い、前半を2対0で折り返した。
150905frontale 06川崎FはハーフタイムにMF森谷賢太郎(#19)を下げ、MF中野嘉大(#22)を送り出し、55分に小林のシュートのこぼれ球を大久保嘉人(#13)が決め3点目を奪った。小林は60分、田坂は83分に退き、FW船山貴之(#15)、MFアルトゥール・マイア(#10)に交代したが、組織的に守る松江
(写真左下)を崩せずゴールは生まれなかった。
前半シュート0だった松江は、後半意地を見せてカウンターで反撃、川崎Fが守備に追われる時間を創出したがフィニッシュの精度がいまひとつ足りず得点できなかった。

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古巣に挨拶する松江のFW谷尾

試合後、松江の片山博義監督は「前半、守備的に入ったのは僕のミスだった。後半点数を取りに行こうということで高い位置でプレスをかけ始めると、自分たちの形でサッカーができはじめ、リズムも出来ていたので、そこに関しては大きな収穫だった。今回の敗戦を受け止め、これから昇格するにあたっての課題にしっかりつなげていきたいと思います」と振り返った。
川崎Fの風間八宏監督は「得点は足りなかったが、ケガから復帰してきた選手やいろいろなことを試したという意味では、非常に意味のあったゲームだったと思います。ここの2週間、今日の試合も含めて来週のJリーグまでみんなには合宿という位置付けで、トレーニングの中でもっとレベルを上げなければならないと話し、今日もよく出たと思いますがもう1週間ありますので、細かいミスも含めて上げていきたい」と話し「(松江は)しっかりオーガナイズされており、一人ひとりが諦めずに次から次へとボールに来てましたし、それから戻るという作業もすごくスムーズにやっていました。我々の自陣に入った時に、マル(谷尾昴也)なんかはフロンターレでやっていたような動き何回かして危ない場面を作られましたので、そういう意味ではすごくチームがひとつになっている素晴らしいチームだったと思います」と相手を称えた。
川崎Fの次のホームゲームは、9月19日(第11節)19時から名古屋グランパスと対戦する。