桐光学園(川崎市麻生区栗木3-12-1)硬式野球部の松井裕樹投手(17)が9月27日同高で記者会見し、プロ入りを志望することを表明した。松井投手は、これまで進路について言及していなかったが、この発表により10月24日のドラフト会議の目玉選手の一人となる。
松井投手は2年生で2012年夏の全国高等学校野球選手権大会に出場、1回戦で三振22を奪い1試合の奪三振最多記録を塗り替えて一躍注目を集め、その後も高校球界で活躍、今後の進路に大きな関心が寄せられていた。
写真=会見後、ユニフォーム姿で自身で『夢』と書いたボールを握る松井裕樹選手
13時から行われた会見には、同野球部の塩脇正治部長、野呂雅之監督が同席。
松井選手は、「幼い頃からの夢だったプロ野球選手を目指すことに決めました」と表明、「昨年、甲子園に出場した頃から(プロ入りを)意識し始め、U18野球ワールドカップ(2013年8月30日〜9月8日、開催地:台湾)に出場し、より高いレベルで自分の実力を試したい気持ちが高まった」と語った。
意中の球団については特になく、どこからの指名でもOKとしたうえで「自分の体はまだできあがっていないので、ケガをしない体を作ってから出場したい」とルーキーとしての活躍にこだわらない考え方を示した。 目標にしている選手は「特になく、松井裕樹という自分のスタイルを育てていきたい」と話し、プロでは三振にこだわるよりチームに貢献する、勝てるピッチャーになりたいという。
ストレート、同じフォームからのスライダーの制球の良さが評価されているが、野呂監督は「それだけでなく、3年間でピッチャーライナーでケガをした以外、ひじ、肩、腰の故障がいっさいなかった。体の強さともにしっかりした自己管理ができることが彼の良さ」と強調、塩脇部長は「緊張感も含めて野球を楽しみ、いいピッチングをしたいという強い気持ちがプロに向いているのでは」と話した。
野呂監督は「うちの高校からすぐプロ入り(希望)は初めてのケースなので、気持ち作りなどプロで通用するような準備を十二分にサポートして、いいスタートをさせたい」と目を細めていた。
また、この日、塩脇部長が神奈川県の高等学校野球連盟に松井選手のプロ志望の届けを提出した。