川崎フロンターレのホームスタジアムで、老朽化したメインスタンドを改修中の等々力陸上競技場(川崎市中原区等々力)の仮設スタンドがこのほど完成、3月24日に内覧会とFC東京との練習試合が行われた。
写真=完成した仮設スタンド(後ろは解体中の旧スタンド)
完成した仮設スタンドは、旧スタンドの前面に建設したもので、鉄骨3階建て、延床面積3084.52平方m。内部は、一階が管理事務所、放送室、大型映像操作室、控室、シャワー付きロッカールーム2室、ドーピングコントロール室、トイレ、倉庫、2階が観客席、トイレ、店舗、記者会見室、試写室、3階が中継室4室、VIPなどが観戦する関係者席、記者室、写真判定室などとなっており、屋上はテレビ中継用が設置できるようになっている。
観客席はメイン指定席(360席)とコーナー指定席(128席)に分かれているほか、車イスコーナーもある。
このほか、別棟に倉庫やチケット販売等に利用する建物2棟が建設された。旧メインスタンドの観客席は約3000席だったが、工事中は約2500席減少する。総工費は完成までの2カ年で約6億円。
改修工事期間は2012年10月から2016年2月の予定で、既にスタンドの一部のイスなどを取り払う解体工事が進められている。
新メインスタンドは約61億円をかけて、現在より7000席多い約1万席の観客席を備える屋根付きとなり、競技場全体では3万席となる。
24日13時からの練習試合は、30日のJリーグ4節の予行練習を兼ねて実施した。入場無料とあって、等々力開幕を待ちわびる川崎側サポーターのほか、FC東京のサポーターも加わり、4,934人が来場、大きな声で応援合戦を繰り広げた。
試合は45分2本で、川崎が2試合とも勝利した。両チームとも、日本代表のMF中村憲剛(#14・/川崎)、GK権田修一(#20・東京)を欠き、前日(23日)にナビスコ第2節を行ったFC東京はサブが中心。川崎は1本目がスタメン組、2本目がサブ組中心だったが、FWレナト(#10)の個人技による2ゴールやMF大島僚太(#16)の活躍で久々の勝利となり、川崎側の観客席をわかせていた。メインスタンドで観戦した川崎サポーターは「前より近くなって見やすくなった。次の試合でも今日みたいにすっきりと勝ってほしい」と話していた。