川崎市麻生区下麻生の麻生不動院で1月28日、だるま市が開かれた。麻生不動院は「火伏せの不動」として信仰を集め、火災や盗難にご利益があるという。また、だるま市は、旧暦で関東地方最後に開かれることから「関東納めのだるま市」と呼ばれて親しまれている。
ことしは早朝に雪が降ったが、日の出とともに青空が広がる好天に恵まれたこともあって、終日にぎわいを見せていた。
写真=境内のだるま屋と客
周辺の参道にはだるまに加え、植木や食べ物など約500店の露店が立ち並び、午前中から景気回復や受験の合格祈願などで訪れた家族連れなどでラッシュアワー並みの混雑となった。だるまを売る店が並んだ境内では午前11時ごろにはだるまを求める人やお参りに訪れた人などでぎっしり。
だるま屋の売り子たちは「縁起物だよ」「安くしとくよ」などと景気の良いかけ声が盛んに上がり、だるまが売れると、火打ち石を切りながら「家内安全、商売繁盛、ヨヨヨイ、ヨヨヨイ、ヨヨヨイ、ヨイ」というかけ声が上がっていた。だるまの値段は昨年並みで、5号2800円、6号3500円前後の大きさのものが売れていた。また、本堂の前は参拝客や火伏せのお札を求める人の列ができていた。
同不動院関係者は「早朝に雪が降りはじめたため足下や人出を心配したが、午前7時前に雪が止み境内のぬかるみも収まった。平年並みの人手になりそう」とほっとした表情で話していた。