町田市民文学館で、1月19日から3月24日まで「滑稽とペーソス 田河水泡”のらくろ”一代記 展」が開かれ、のらくろの原画や書簡の展示のほか、講演会、創作漫画講座、文学散歩などさまざまなイベントが催される。
画像=(C)田河水泡/講談社
田河水泡(1899〜1989年)は、1931年に野良犬”のらくろ”を主人公にした「のらくろ二等卆」を『少年倶楽部』(発行=講談社)に発表、独特のユーモアとペーソスあふれる作品は子どもだけでなくおとなにも人気を得た。漫画家となる前には、高沢路亭の名前で新作落語の書き下ろし「猫と金魚」などいまでも演じられ作品もある。晩年の1969年から亡くなるまでの20年間町田市玉川学園で過ごした。今回の展示は、株式会社講談社と、田河水泡・のらくろ館(江東区森下3-12-7 江東区森下文化センター内)の協力で催される。同展では、田河の多彩な才能を多面的に紹介しようと、のらくろ原画約100点のほか、雑誌や義兄に当たる評論家の小林秀雄からの書簡など約200点の資料を展示する。関連イベントとして、講演会、落語会、漫画の創作講座(先着申込制)、戦前発売されたSPレコードの鑑賞会、文学散歩、学芸員によるギャラリートークが催される。展示会場は、同館2階展示室。入場時間は10時から17時(金曜日は20時)。休館日は毎週月曜日、ただし2月11日は開館。観覧料は、一般400円、65歳以上・大学生200円、高校生以下無料。ただし、1月19日、2月10日、3月24日は無料。
○講演会
「『のらくろ』はなぜ今も面白いか?」=2月16日14時〜15時30分、講師は学習院大学院教授で漫画コラムニストの夏目房之介さん。
「田河水泡と小林秀雄」=3月17日14時〜15時30分、講師は渡邉正彦玉川大学教授。
申込み制で、定員各回80人。(申し込み先=町田イベントダイヤル電話042-724-5656)
○創作講座(定員に達し締め切り)
「4コマ漫画をつくろう!」=2月2日14時、講師はイラストレーター中垣ゆたかさん。対象は小学生から一般。申込み制で定員15人。(申し込み先=2月文学館カウンターまたは電話042-739-3420)
○落語会
「田河水泡の新作落語会」=2月17日14時〜15時、出演は落語家の三笑亭夢吉さん、雷門花助さん。申込不要で、展覧会観覧券で当日展覧会のチケット半券を持った人が鑑賞できる。定員は80人。
○SPレコード鑑賞会
1月26日、2月23日、3月23日の展示室閉室後に約40分間戦前キングレコードから発売された「のらくろ二等兵」などを鑑賞、定員は各回15人。申し込みは不要。
ギャラリートークは、1月26日、2月5日、24日、3月5日、19日の14時から約1時間程度。
○文学散歩
田河さんが戦前暮らした江東区周辺と晩年過ごした玉川学園を3km程度散策するもの。
(1)「のらくろ探検隊! 玉川学園を歩く」=3月2日12時30分に町田市立博物館集合、16時に小田急線玉川学園前駅で解散。
(2)「のらくろ探検隊! 深川を歩く」=3月6日13時に田川水泡・のらくろ館集合、16時に地下鉄東西線門前仲町で解散。
いずれも、申し込み制で定員は20人。応募は往復はがきに氏名・住所・電話番号・コース番号を明記し、町田市民文学館ことばらんど「文学散歩係」(〒194-0013 町田市原町田4-16-17)
へ2月15日必着で申し込む。応募多数の場合は抽選。
問い合わせは電話042-739-3421町田市民文学館ことばらんど。