昔ながらのふるさとの味を楽しんでもらおうと川崎市麻生区の麻生区役所広場で1月7日、「第9回あさお古風七草粥(がゆ)の会」が催され、訪れた家族連れやお年寄りなどが、区内で採れた米と春の七草で作った七草がゆに舌鼓を打っていた。
写真右=七草がゆを味わう人たち
このイベントは麻生区文化協会(菅原敬子会長)が麻生区協働推進事業として麻生区役所と共催で2004年から開いており、新年の名物行事として人気をよんでいる。
ことしは3連休の初日で天候にも恵まれたためか、11時の開始前から次々と人が訪れ、300人余りの行列ができた(写真右下)。かゆのわんを受け取った人たちは広場にセットされたテーブルなどに座って、白い湯気の立つ七草がゆをすすっていた。用意されたかゆは約900食で、文化協会の会員などが大きな鍋2つで、同区黒川の農家で作られた米40kgと、同区古沢で摘んだナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホチケノザ、セリと、区内片平産のダイコン(スズシロ)、カブ(スズナ)の7種でかゆを作り、早野聖地公園のボランティアが作った炭で焼いたもちを入れてふるまった(写真左上)。
かゆは無料だが、主催者側では混乱を防ぐため整理券を配布するとともに、七草の畑を維持するための寄付と東北大震災の復興支援のための募金を行った。
会場では、片平のお囃子(はやし)、腹話術、麻生童謡をうたう会のお正月の歌、書道家笠原秋水さんの席書などが披露されたほか、けん玉や羽根付きなど昔の遊びなどが用意され、家族連れなどがなごやかに昔ながらのお正月の気分を楽しんでいた。
写真下(左から)=片平のお囃子、腹話術、麻生童謡をうたう会、昔の遊び