川崎市麻生区のオーロラ天文台が開設10周年:「冬の星空楽しんで」12月3日に記念の天体観望会

川崎市麻生区多摩美1-27-5にある「オーロラ天文台」が開設10周年を記念して「星空を楽しむつどい」を12月3日夜に催す。当日は、アマチュア天文ボランティアのグループ「渋谷星の会」のメンバーとともに、地元の若葉町会、麻生多摩美の森の会、多摩美の山トラストの会の公園で、17時30分頃から月や木星などを観察する。
参加は無料で、雨天中止。



この天文台は、アマチュア天文愛好家の小川誠治さんが2001年9月に自宅を改築するのに合わせて自費で建設したもので、直径3mのドームには大型の25cm反射望遠鏡を備えている。名称は、小川さんがアラスカなどの極北へオーロラの観測のため20回も出かけたことにちなんでつけた。
天文台の目的は、自分で観測するだけでなく、星空の魅力を多くの人に知ってもらい天文ボランティアを育てること。小川さんは、かつて渋谷駅前にあった五島プラネタリウムでボランティアを行っていたが、2001年3月に同館が閉館、小川さんとともに活動していたボランティア約50人が集まって「渋谷星の会」を結成した。オーロラ天文台では、五島プラネタリウムに代わる施設ができた場合に、すぐに協力できるようにしたいというのが、ボランティア育成のねらいだ。
小川さんは、天文仲間の協力を得ながら、開館当初から「星空を楽しむつどい」を続けてきた。そうした活動が次第に定着、地元の町会や市民団体にも支援の輪が広がった。天文台では一度に入館して観測できる人数が限られることから、近くにある麻生区市民健康の森やこども文化センターなどにも出向き、星の会のメンバーが望遠鏡を持ち寄って野外での観測会を開催。2006年から夏と冬の年2回開いている麻生区市民健康の森での観測会は地元の名物行事として、人気を集めている。また、隣の宮前区からも要望が寄せられ、菅生と蔵敷などのこども文化センターでも開いている。
川崎市青少年科学館の調査では、多摩美地区は多摩区の生田緑地、麻生区の早野と並んで星がよく見えるベスト3に入るという。
問い合わせは電話044-966-8488同天文台。