川崎市多摩市民館で郷土の武将・稲毛三郎を取り上げた劇「枡形城・落日の舞い」を上演

110430shiminngeki04 川崎市多摩区に枡形城を築いたとされる鎌倉時代の武将・稲毛三郎重成とその妻・綾子の愛と葛藤を描いた「枡形城・落日の舞い」が5月6日から多摩市民館と川崎市教育文化会館で上演される。

写真=舞台けいこの1シーン・苦悩する重成(手前)と舞を踊る綾子と畠山重成(4月30日撮影)


110430shiminngeki03 この劇は、川崎市の歴史を題材に地域で活躍した人物の半生を描いた演劇作品「川崎郷土・市民劇」の第3作。原作は、第1作「多摩川に虹を架けた男—田中丘隅物語」、第2作「池上幸豊とその妻」と同じ多摩区在住の劇作家・小川信夫さん、演出は麻生区在住のふじたあさやさんで、今回の劇は、ゴールデン・ウィーク中に開催される「川崎・しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)」の特別参加事業に位置づけされ、川崎郷土・市民劇上演実行委員会・川崎市文化財団が主催、川崎市と川崎市教育委員会が共催する。
物語は、平家側から源頼朝側につき頼朝の妻・北条政子の妹綾子を妻にした武将・稲毛三郎重成といとこの畠山重忠の関係を中心に北条氏の策略で滅ぶまでの悲劇を描いており、ストーリーの進行役に琵琶法師を登場させている。劇中、菅地区で綾子が嫁ぐときに持って来て栽培したと言われるノラボウ菜(写真左)や婚礼の時に歌ったと伝えられる祝い歌「これさま」、重成が建立したとされる菅の薬師堂に伝わる「獅子舞」も登場、保存会会員らが歌や舞を披露する。
キャストは、これまでの市民劇と同様オーディションで選び、劇団民藝や元宝塚、フリーの役者のほか、けいこ場として利用した市民劇団・京浜協同劇団の劇団員、学生時代に演劇経験を持つ人などの多彩なメンバーが出演する。
上演日程は、多摩市民館がは5月6日18時30分、7・8日14時、教育文化会館が20日18時30分、21日14時。
入場料はおとな2,500円(当日3,000円)、学生以下1,000円。
問い合わせは電話・FAX044(201)1413市民劇実行委員会。