川崎市の都市計画道路尻手黒川線と世田谷町田線が10月24日にドッキング :渡り初めで開通祝う

101023sittekurokawa01川崎市の南北を結ぶ都市計画道路・尻手黒川線と市北部の東西を走っている主要地方道・世田谷町田線が10月24日に結ばれる。2本の幹線道路の接続により、麻生区と市南部との交通が便利になり、周辺の交通の流れが変わることが予想される。開通に先がけ、23日に阿部孝夫市長や周辺の市民約300人が渡り初めを行い、完成を祝った。

写真=くす玉を割って開通を祝う

101023sittekurokawa06 尻手黒川線の山口台南側交差点(麻生区上麻生4丁目)と世田谷町田線の片平2丁目交差点との683mの区間を整備中していた第3期区間工事がこのほど完成、10月24日午前10時に開通する。
尻手黒川線は、川崎市幸区小倉の末吉橋交差点から都道9号町田調布線と接する麻生区黒川交差点まで川崎市を縦断する市内の幹線道路。途中、東名川崎インターチェンジのほか、東京と横浜を結ぶ主要な道路に接しており、交通量も多い。今回の完成により小田急線新百合ヶ丘駅周辺に集中する車両が分散され、週末の買い物客による渋滞の緩和や東名高速へのアクセスの向上に期待が寄せられている。
101023sittekurokawa07 完成した第3区間は1999年から用地買収などに着手し、2005年秋から工事が始まった。道路は、丘陵地の高台にある山口台南交差点から世田谷町田線へは下り坂。幅員は18〜26mで、車道は片側各1車線で両側に4.25mの歩道が設けられ、小田急線と麻生川の部分は橋梁(きょうりょう)となっている。総工費は約48億円。橋には公募で「柿生大橋」と名づけられた。橋の下にある生活道路はトンネルとなっており、創立135周年を迎えた昨年、柿生小学校児童が周年記念事業として「柿生からつながる草原と海」と題するトンネル壁画を描いた。
101023sittekurokawa02 道路の開通に先立ち、23日午前11時から道路の中程で完成を祝うセレモニーが行われ、阿部市長、国土交通省都市整備局の篠原明彦局長代理、佐藤美幸・麻生警察署長、磯野利男・麻生区長ら道路管理関係者と周辺町会の役員ら85人が出席した。阿部市長は「尻手黒川線は、南北に長い川崎の縦軸の重要な交通網。新百合ヶ丘の厳しい渋滞が解消され、まちづくりの発展と、小田急線で分断していた麻生区の東と西をつなぐ架け橋となることを期待しています」と挨拶、テープカットを行った。上麻生、片平の子どもたちが車道部分に取り付けたくす玉を割り、開通を祝った。
101023sittekurokawa04 その後、川崎市消防音楽隊の演奏とカラーガード隊のドリル演技を先頭に、阿部市長や関係者、一般の見学者が柿生大橋の手前から世田谷町田線まで約300mを歩いて渡った。
会場では、地元の夏蒐(なつかり)太鼓、ロックソーラン踊り団体「輝楽(きら)」、片平囃子連が勇壮な演奏や演技で式典を盛り上げた。

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写真(上から)=テープカット、道路下のトンネル(手前)と橋梁(奥)、渡り初め、カラーガード隊の演技を見る見物客、夏蒐太鼓、輝楽の演技