川崎市多摩区長尾に建設中の「藤子・F・不二雄ミュージアム」に関心を持ってと、開館1年前の9月3日、JR登戸駅行政サービスコーナー横、川崎市役所本庁舎、多摩区総合庁舎アトリウムの3カ所に「365」と数字が入ったカウントダウンモニュメントがお目見えした。
写真=除幕されたカウントダウンモニュメント
川崎市が建設する同ミュージアムは、藤子さんの代表作「ドラえもん」の誕生日とされる2011年9月3日の開館予定。モニュメントは同市と(株)藤子プロと連携を図りながら市が設置、ドラえもんの道具のひとつ「どこでもドア」を題材にドアの上部にオープンまでの日数が示されている。カウントダウンの日数は、設置場所の市職員などが数字のボードを毎日差し替える仕組みだ。
行政サービスコーナー横に設置されたのは、ドラえもん、コロ助、オバケのQ太郎など藤子作品のキャラクターが顔をのぞかせる高さ2m、幅1.2mのドアで、高さ20cmの台座に乗っており、同サービスコーナーの開設時間に展示される。
川崎市役所本庁舎玄関口受け付けに設置されたのは、同ミュージアムを映像で紹介するディスプレイが付いた高さ150cmのドアと等身大(129.3cm)のドラえもんのセット。
多摩区総合庁舎に置かれたのは、市庁舎入り口と同じ高さでディスプレイが付いていないドアと等身大ドラえもんのセットで台座に乗る移動式タイプ。多摩区総合庁舎のアトリウムで10月17日まで展示した後、開館までの期間各区役所を巡回して展示する。多摩区役所では、モニュメントのほか、大ホールへの通路部分の手すりに日数が入れ替えられる横断幕もお目見えした。(写真左)
設置に先立ち午後3時30分からJR登戸駅の南北自由通路で、阿部孝夫川崎市長、伊藤喜章(株)藤子プロ社長、藤子さんの故郷・富山県高岡市の高田哲副市長、ミュージアム近くの市立西宿河原保育園の年長組の幼児27人、ドラえもんなどが出席して除幕式が行われた。
阿部市長は「藤子さんは昭和36年から多摩区に住んでおり、遺族から原画の寄贈の申し出もあって生田緑地にミュージアムを作ることになった。夢のある作品でオリジナル映像や、愛用の机などの遺品も展示し新たな観光資源としての魅力を発信できるので楽しみに待っもらいたい」とあいさつした。伊藤社長は「藤子先生のやさしい気持ちをどのようにミュージアムに入れるか、いま吟味していますので期待してください」と話した。
多くの人に愛されたドラえもんグッズをあしらったモニュメントは、設置直後から通行人の目を引き、立ち止まって携帯電話で写真撮影する人も多く、早くも観光スポットの威力を発揮して同ミュージアム準備室担当者や藤子プロなど関係者をほっとさせていた。