川崎市の二ヶ領せせらぎ館で野鳥写真展


100804yatyo03  多摩川中流域や生田緑地で見かける60種類以上の野鳥を紹介する「野鳥 写真展 せせらぎ館周辺の野鳥たち」が、川崎市多摩区宿河原の二ヶ領せせらぎ館で8月1日から開かれている。展示は31日までで、22日には野鳥の撮影や情報交換する「多摩川野鳥サロン」も催される。

写真=作品を前に野鳥の説明をする大野章さん(左)と松永浩司さん



同展は、せせらぎ館の管理運営をしている「NPO法人 多摩川エコミュージアム」が夏休みの子どもたちにせせらぎ館周辺の自然を知ってと、同館周辺をフィールドに野鳥を撮影する大野章さんと松永浩司さん(49)に依頼して催したもの。大野さん、松永さんによると、せせらぎ館周辺では多摩川をエサ場にする水鳥、多摩丘陵を住みかにする鳥のほか、渡り鳥が渡りの途中で短い期間羽を休めるケースも含めると100種類を越える鳥が見られるという。
 今回は展示しているのは、多摩川が44点、生田緑地が15点、宮前区の東高根森林公園が1点の計60点で、1枚の写真に2種類以上の野鳥が撮影されている作品もある。写真はいずれも3年以内に撮影したもので、せせらぎ館横の堰のコンクリートでヒナにエサを与えるコアジサシ、木の上で木の実を食べる小さな野鳥などほほえましい写真のほか、河原でエサを食べている猛禽(きん)類などいきいきとした野鳥の姿を伝えており、なかには鳴き声を聴いてから姿を出すまで2時間以上も待ち続けて撮影した鳥もいるという。作品は、大野さんが28点、松永さんが32点出品しており、いずれもA4サイズに自身でプリント。子どもたちにもわかるよう鳥の名前、撮影場所、撮影した月、留鳥、漂鳥など、野鳥の生態についての簡単な表示が施されており、野鳥の名前が分からない人には図鑑の役目も果たしている。
 野鳥ファンが同館に立ち寄ることも多いため、写真展と同時では初の「多摩川野鳥サロン」を22日午後3時〜5時に催す。サロンは、大野さんと松永さんが講師となり展示作品の解説、野鳥写真の撮影や情報交換、参加者との懇談をする。参加は一般500円(飲み物代ほか)、大学生以下は無料。写真展の観覧は無料。問い合わせは電話044(900)8386 NPO法人 多摩川エコミュージアム。