お正月の伝統行事を味わってと、川崎市麻生区役所前広場で1月7日午前11時から、七草粥(かゆ)を食べる催しが行われた。麻生区文化協会と麻生区役所の共催で、今年で7年目。お天気にも恵まれ、開始時刻には400人以上が行列を作り、700人を超える市民が「古風七草粥」を楽しんだ。
写真=粥をよそう文化協会会員、粥、粥を受け取る市民、書のパフォーマンス、市民館前のステージで童謡演奏、新春コンサートで歌うスクールコーラスちよがおか(1月7日、撮影 : 高山和美)
セリ、ナズナなどの七草は、同協会の有志会員が5日に同区古沢地区の麻生区親子体験農業の田んぼ周辺に自生していたものを採取。ダイコン10本、カブ10束などの材料は、麻生市民館の調理室で前日にゆでて準備、7日の午前9時ごろからお粥を炊き始めた。使用されたお米やモチ焼きの木炭もすべて麻生区内で生産されたもの。
市政だよりを見て参加した百合ヶ丘の田中元介さんは「生まれて初めて七草粥を食べました」と初めて味わう七草粥に笑顔。麻生図書館に来て、たまたまこの催しを知ったという子連れの女性もベンチに座って親子でお粥で体を暖めた。主催者は、今回、環境に配慮して初めて繰り返し使用できるリユース食器を利用した。
広場に作られたステージでは、麻生文化協会の「童謡の会」の合唱や「白山神社お囃子連」の踊りや演奏なども披露された。また席書のパフォーマンスも行われ、大きな和紙に書道家笠原秋水さんが「虎吠える」、門下生の雨宮優夏さん(南百合ヶ丘小
5年)が「夢」と書き、お正月の雰囲気を盛り上げていた。
その他、剣玉、独楽、はねつき、すごろくなど昔のお正月遊び体験コーナーもあり、小さな子ども達が昔懐かしい遊びを体験した。会場内は書家の笠原恒子さんの美しい文字が催しに文化の香りを添えていた。
午後1時からは、麻生市民館大ホールで「あさお芸術のまちコンサート〜新春コンサート」があり、麻生区内外で活動するプロの演奏家たちが無料で美しい演奏と歌声を聞かせてくれた。
(市民記者 高山和美)