多摩川ナシのブランドで知られる川崎市内のナシ農家で人工授粉の作業が最盛期を迎えている。
ナシの花は種類によって異なるが、ソメイヨシノよりやや遅く3月下旬から白い花がほころび始め、花びらが散り始めるころには横に伸びた枝に次々と咲き始める。
写真=いずれも花咲案内人・山田康元さん撮影(4月12日)
約2000平方mの畑で豊水、幸水、新高などを生産している多摩区生田の太田喜隆さんの農園(屋号=山亀)では、4月第2週から交配作業がはじまった。交配作業は、細い棒の先に羽毛をつけた梵天(ぼんてん)と呼ばれる道具で花の中央のめしべにひとつ
ひとつ花粉をつけるが、4月初旬は雨と花冷えの日が繰り返し訪れたため、作業できる日が限られて大忙しだったという。