初のみやまえ映像コンクール:わが街・宮前区をテーマに中学生などがビデオ10本を制作

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「第1回みやまえ映像コンクール」の上映会と表彰式が2月2日、土橋小学校多目的ホールで催され、中学生などが宮前区の街や人々の姿などをテーマに製作したビデオが初公開され、区民など約110人が宮前区の魅力を再発見していた。

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このコンクールは、中学生の目を通して自分の住む街の姿を映像作品として制作してもらおうと初めて催されたもの。宮前「くみん・シネマ」実行委員会(篠沢惺子代表)が、中学生に地域とのかかわりを深めるため、カメラを持って街に出て、コミュニケーションのきっかけにしようと、同区の「地域の課題とその解決策について」の事業として提案、採用された。
中学生に小学5年生も加わり、夏休みから制作に取りかかったが、ほとんどが初体験のため、日本映画学校教育局長の千葉茂樹さんら同校の講師などからビデオの撮影から編集などの手ほどきを受けながら、数カ月がかりで自分たちで考えたテーマを5分程度の映像作品に仕上げた。
この日は10本の作品を上映した後(写真左上)、選考に入り、会場を訪れた38人の中学生が気に入った作品を1人2点ずつ選んで投票、これに審査委員長の千葉さん、大下勝巳区長ら6人のおとなの審査員の1人1票ずつを加算して、賞を決定した。
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選考の結果、審査委員長特別賞に宮前平中放送部の「コミュニティ 宮前区のいこれまでとこれからを考えて」、区長賞に菅生中2年・佐藤利也さんの「落書き戦隊ケスンジャー活動記」などが決まった。表彰式では、受賞者はまっ赤なカーペットの上を歩いて表彰に向かったが、喜びと晴れがましさにどの顔もほほを染めていた(写真右上)
審査委員長特別賞を受けた宮前平中放送部の生徒は「思ってもいなかったのでびっくりした」と喜ぶとともに「区長さんにインタビューしたときは緊張しました」「3時間分の映像を5分にまとめるのがたいへんだった」などと振り返っていた。
このほかの受賞作品は区文化協会賞=「人に優しいまち『みやまえ』」(犬蔵小学校5年・長尾裕紀)、区全町内・自治会連合会賞=「カラーガードと消防隊の日々」(犬蔵中学校2年・佐久間優希)、チネチッタ賞=「緑」(向ヶ丘中2年・石澤友海)、区地域教育会議賞=「水沢の森西地区 栗拾いイベント」(犬蔵中2年・亀井加奈子)、宮前「くみん・シネマ」実行委員会賞=「宮前消防署」(菅生中2年・出倉吏)、区観光協会賞=「白幡八幡大神」(犬蔵中2年・天野大地、山田玄修)、区青少年指導員連絡協議会賞=「きれいで住みよい宮前区」(宮前平中2年・堀池直輝)、区子ども会連合会賞=「宮前の音色 和太鼓 大塚太鼓」(宮崎中2年・室岡侑奈)(以上敬称略)。
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表彰に続いて千葉さん(写真左下)が1本ずつの作品についてていねいに講評するとともに、「映像教育がこれからは大切になるが、学校が動く前にお母さんたちが動いたことが大切。このコンクールが大きな波紋になっていく」と評価していた。
大下区長は「(中学生が)ただ作品を作るだけでなく、学校から地域に出て、さまざまなものを身につけ、参加したことに意義がある。こうした活動によって街が活性化するのではないか」と若い力に期待を寄せていた。
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篠沢さん(写真右下)は「最初は作品が集まらないのではと心配したが、多くの中学生が参加し、みんなすごく熱心に取り組んだ。指導者や機材の確保などに苦労したが、映画学校など多くの人が支援してもらい、無事この日が迎えられ、うれしいです」と喜んでいた。
作品は、区役所ロビーで上映し、訪れた人に宮前区の良さをPRするのに活用するほか、区内の小中学校にも配布する予定。
会場では、千葉さんが製作した「映画をつくる子どもたち(オーストラリアの挑戦」)が上映された。