Jリーグ27節が9月29・30日に行われ、川崎は30日にホーム等々力でヴァンフォーレ甲府と対戦。前半に先行され2人退場した甲府からロスタイムにようやく1点奪い、引き分けに持ち込んだ。チームは9月に勝ち星をあげられなかったが、勝ち点を1積み上げて9位にとどまった。
写真=ホームで勝ちきれず、サポーターに深々頭を下げる選手
J2降格の危機から抜け出したい甲府、8月25日(22節)以来勝ち星のない川崎の意地のぶつかり合いとなった試合は、雨の中で行われた。先に試合を制したのは甲府。12分に中央でボールを奪うと一気にあがり、角度のないところからMF藤田軒健がゴールを奪った。甲府の前半のシュートはこの一本だけ。川崎は立ち上がりから積極的に攻撃し、フリーキックやコーナーキックのチャンスを作りゴールを狙うが、相手キーパー正面などでゴールを割れない。41分に甲府が一人退場になり数的優位に立つが、無得点で折り返す。
後半、甲府は守備を主体にすきをついてカンターという構え。一方川崎は、FWジュニーニョ、MFマギヌン、MFフランシスマールのブラジル人トリオを中心に攻撃を続け、65分にFW鄭大世から黒津勝に交代、71分にはフランシスマールから我那覇和樹を投入と、早めに選手交代。71分に甲府に2人目の退場者が出ると、すくにDF伊藤弘樹に変えてMF大橋正博を入れ、より攻撃的な布陣を敷いたが、ゴールが決まらない。敗戦が色濃くなったロスタイム、我那覇と競って飛び出した相手キーパーがジュニーニョのパスをはじき、このこぼれた球を詰めていたMF谷口博之がループシュートを決めてようやく同点に追いついた。さらに追加点を奪おうと攻撃を仕掛けたが、残り時間がなくタイムアウト。
甲府のシュート数3本に対し、数的優位の川崎は17本と圧倒ながらも勝ち切れないことに対し、関塚隆監督は「疲労とか日程とかそういう問題じゃなく、やはり我々が今までやってきた中で、何か詰めの甘さが少しずつほころびとなってこういうようななってきているのかなと思います。プレーの中でのきっちりやらなければならない部分を自分の中で整理して、選手ともう一度作りたいと思います」と淡々と語っていた。
次のリーグ戦ホーム試合(29節)は、10月20日等々力競技場で16時からアルビレックス新潟と対戦する。これより先の10月10日と13日に、ナビスコの準決勝がホーム&アウェイで行われる。対戦相手は横浜F・マリノスで、ホーム等々力は10月13日15時から。