小田急線狛江駅北口の泉の森会館ギャラリーで4月29日から、狛江市東和泉の狛江三叉路付近の昔の町並み写真などを展示する「思い出の『銀行町』展」が催されている。5月3日午後1時〜3時30分には同館3階ホールで午後1時から、地域に住む人が当時の町の賑わいぶりや町の様子を語る「昔の『銀行町』について聞く会」も開かれる。
「銀行町」は、狛江市の世田谷町田線と狛江通りがぶつかる狛江三叉路付近(東和泉1丁目と2丁目の一部)のことで、多摩川の渡し場へ向かう大山道と調布・府中方面へ行く品川道が交差する昔からの交通の要所だ。純農村地帯だった明治33年、この場所に旭貯金銀行狛江支店が創業され、大正3年に倒産したことから「銀行町」と名付けられ、付近の町会「銀行町親和会」(栗山祥夫会長)に名が残っている。
銀行倒産後、料理屋、呉服屋、床屋、カフェ、青物市場、射的場、写真館、芝居小屋などが次々でき村一番の繁華街だった。戦後もパチンコ屋2件が2件あり、昭和30年代後半まで賑わいを見せていた。
展覧会は、銀行町親和会の栗山祥夫会長、飯田吉明副会長らが集めた35点の写真、聞き取り調査して描いた昭和10年、30年と現在の地図、和菓子屋の菓子の木型や焼きごて、質屋の台帳などのほか明治時代の文机、火ばち、祭りの半纏(はんてん)などの生活道具を展示している。
展示時間は、午前10時から午後6時。参加は無料。問い合わせは電話03(5497)5444泉の森会館。