川崎市宮前区に15年ぶり新設小学校:マンモス校解消めざし土橋小が開校

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川崎市宮前区土橋3丁目の鷺沼プール跡地に土橋小学校(山田雅太校長)が4月1日開校した。宮前平・土橋周辺はマンション建設などに伴って児童が急増、富士見台小学校は児童数が1510人(2005年5月現在)年と全国一になっているのをはじめ、鷺沼小、宮崎小などもマ
ンモス校となった。土橋小は、児童数の過密解消を目的に、市内で15年ぶりに新設されたもので、富士見台、鷺沼、宮崎の3校を中心に870人が通うことに
なっている。

写真:阿部市長や児童らがテープカット

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学校用地は鷺沼プールの東側のエリアで、敷地面積は14692平方m。鉄筋コンクリート4階建てでのべ床面積9850.28平方m。このほかプール、体育器具倉庫などがある。校庭は4060平方mで、市内の小学校では初の全面天然芝が張ってあるのが特徴。また、東急田園都市線に面しているため、騒音防止のため全室冷暖房を完備している。またエレベーターや校内LAN、太陽光発電システムも設置されるなど、充実した設備を誇っている。総工費は28億1539万円。
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同校は、保護者だけでなく地域の人にも学校運営への参加を求める「コミュニティー・スクール」という新しい教育理念を掲げている。このため、校舎は児童が学習に使う普通教室棟と地域に開放する特別教室棟の2つのエリアに分かれている。
普通教室棟には、教室が28室あり、通路側もガラス張りで開放的な雰囲気。教室に置かれた大型の32インチ液晶モニターはLANで結ばれ、校内放送などに利用される。また、各階ごとに教職員約10人が詰める「職員サテライト」を設け、児童の安全確保やふれあいを高められるよう配慮されている。
特別棟には陶芸がまやピクチャーレールを設置したアートルーム、調理コーナー、被服コーナー、図書コーナーを備えたキッチン・ダイニングラウンジ、コンピュータルーム、サイエンスルーム、ステージ付きの特別教室、シャワー室、更衣室を備えた体育館、対面キッチンを備えたフレンドリーゾーン、普通教室3室分にあたるわくわくプラザ室などがある。
職員室にあたる「校務センター」は、職員会議や教育ボランティアとの打ち合わせに使われる。
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3月26日には竣工式と地域内覧会が開かれ、阿部孝夫市長や児童の代表らがテープカットをして、学校の門出を祝った。
竣工式には、地域の関係者や児童など約250人が参列、阿部市長は「この学校は、宮前区の児童数が急増しているなかで、良好な教育環境をつくるために開校した。鷺沼プールは地域の協力でできたが、この学校も地域活動の拠点として地域のシンボルになるよう、学校と地域の協働を進めていきたい」とあいさつ。山田5_1
校長は「4枚の竹の葉をデザインした校章のように、子どもたち、学校、保護者、地域の四者が一体となって、よりよいコミュニティースクールをめざしたい」と抱負を語っていた。続いて、新6年生となる清水梨帆さんら5人の「子ども委員」が「土橋小っていい学校だねと言われるようにがんばります」と決意を披露した。
午後の地域内覧会には高齢者などを中心に1500人余りが見学に訪れ、用意したパンフレットが足りなくなるほどで、関心の高さをうかがわせた。