川崎が新体制:米山篤志選手らの加入で4位めざす

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ことしは4位以内に——川崎が1月20日、川崎市高津区久本の洗足学園音楽大学・前田ホールでサポーターを招いて2006年のチーム方針や新加入選手紹介など新体制を発表、高い目標を掲げた。会場には武田信平社長、福家三男強化本部長、関塚隆監督のほか、米山篤志、井川祐介、鄭大世、茂原岳人、久木野聡、鈴木達矢、杉山力裕、木村祐志の新加入の8選手も同席し、それぞれ抱負を語った。

写真=新ユニフォームで前田ホールに立つ(左から)米山、木村、茂原、杉山、関塚監督、井川、鈴木、久木野、鄭の各選手

同クラブは、多くのサポータにチームの考え方を直接聞いてもらおうと2004年から新体制発表にサポーターを招待。ことしは昨年に続き、音楽とスポーツの街かわさきをアピールするために洗足学園で同大学生や教師らの演奏会付きで行われた。平日の夜に開催するのは初めてだったが、校内に入れる午後5時前から寒空の中で行列して開場を待つ熱心なサポーターもおり、約1000人が来場した。
オーケストラ演奏で始まった会見では、まず阿部孝夫川崎市長が「昨年は最終戦で優勝の味を敵側で観ることになったが8位と健闘、大成功だった。ことしは3位以内を狙ってもらいたい。みなさんと一緒に必死に応援してを押し上げたい」とあいさつ。また、先ごろ市長室を表敬訪問した新入団選手のひとり、市立川崎高校3年の鈴木選手について箕輪選手に続く川崎の生え抜きの選手となると期待を込めて紹介した。
武田社長は「昨シーズンベスト5の目標を掲げて戦い、残念ながら8位に終わったが、今シーズンにつながるいい成績だったと思う。昨年はリーグ、ナビスコ、天皇杯とすべてベスト8だったが、今シーズンは確実にベスト4をとりたい」と抱負を語った。(J1復帰で)1試合あたりの観客動員数は4500人と大幅に伸びたがことしはさらに1400人多い1万5千人以上に、Challenge the Future(チャレンジ ザ フューチャー)とキャッチフレーズが披露された。
関塚監督は「1年目としては満足のいく成績だったが、もう少し勝ち点を奪っていれば上に行くチャンスはあった。ことしは8位の壁を越えベスト4に加わり、ナビスコ、天皇杯も含めタイトルに絡んでいきたい。等々力での勝率は非常に高いので、アウェイでうまく戦い勝ち点を奪い、10年目の記念すべき時なので優勝を目ざしたい」と決意を示した。アウグストと相馬選手が抜けた左サイドには、ブラジル人のマルコン選手が入ることが発表されたが、具体的には今回の補強でチーム内のレギュラー競争をさらに高めてレベルアップ、昨年の54得点より上回る1試合当たり平均1.6~1.7得点、失点(同・43)を3〜5点減らして1.3ぐらいにしたいと述べた。
同席した福家三男強化本部長は「もっと精度を高いサッカーをするため精進したい。勝ち点にこだわるためにゲーム展開、時間帯などプレーをもっとハッキリさせることが大切。得点は60ぐらいで個人の得点アップも必要」とした上でことしの補強を語った。また、若い選手を育てるためにU—12のチームを作って下部組織を強化していく方針を明らかにした。
クラブ10年を迎える記念イベントとして、昨年11月に行った募金でつくるビッグフラッグのほか、等々力競技場に金属加工した各年の監督・所属選手の集合写真のモニュメントを設置、OBとの試合などが発表された。このほか、鷺沼駅前に4月にオープンするフットサル場や新スポンサーにちなんで競技場で米を使った新メニューを増やすことなどが発表された。